フライ級の頂上対決!八重樫東選手は無敵のローマン・ゴンサレスを撃破できるか?
2階級制覇の実績を誇るWBC世界フライ級チャンピオンの八重樫東(やえがし・あきら)選手が9月5日に同じく2階級制覇の実績を誇る全勝のローマン・ゴンサレスと激突する世紀の大一番。八重樫東選手の強さ、日本人ボクサーの強さ、日本ボクシング界の強さを世界に発信する絶好の舞台がまもなく開演を迎えます。両雄の激突を想像するだけで、心臓がバクバクしますね。
八重樫東選手とローマン・ゴンサレスの対決は、素人ファンが「フライ級はめちゃくちゃ強いボクサーが集まってるよ。時代が違えば間違いなく世界チャンピオンになれる逸材が、チャンピオンになれない階級だもん」と思ってしまう階級の頂点を決める大一番と言っても過言ではありません。世界中の強豪が頂点を目指して激しいバトルを繰り広げている軽量級屈指の激戦区がフライ級です。
もし「フライ級でトップ3を選ぶとしたら、誰を選ぶ?」と質問されたら「WBCチャンピオンの八重樫東選手とWBA・WBO統一チャンピオンのファン・フランシスコ・エストラーダにローマン・ゴンサレスを加えた3人だと思うよ」と迷わず答えます。素人ファンの分析で恐縮ですが、八重樫東選手の実力はフライ級で世界のトップ3に入ると確信しています。
ボクシングファンの皆さんがご存知のように、八重樫東選手は本当に強いです。でも「フライ級最強は誰だと思う?」と質問されたら、皆さんのおしかりを受けるかもしれませんが、八重樫東選手ではなく、ローマン・ゴンサレスを選んでしまいます。正直なところ、ローマン・ゴンサレスの強さは頭ひとつ抜けていて、実績を考えると「ナンバーワン」は揺るぎないと思います。
でも「フライ級最強はローマン・ゴンサレス」という素人ファンの意見はあくまで「総合的な評価」にすぎません。ボクシングの勝敗は「実績による評価」で決まるわけでなく「リングで激突した結果」で決まります。実力だけでなく「ボクシングの相性」も大事です。八重樫東選手は、39戦全勝33KOの完璧なレコードを誇る「ニカラグアの小さな強打者」を撃破できるでしょうか?
発言が少し矛盾してしまいますが、答えは「イエス」です。八重樫東選手ならローマン・ゴンサレスに勝てるチャンスは十分にあります。むしろ、フライ級のトップ10に入るボクサーで、ローマン・ゴンサレスに勝てるボクサーは、八重樫東選手しかいないと考えています。理由は「八重樫東選手のスピードがローマン・ゴンサレスの攻撃を無効にできる可能性を秘めているから」です。
フライ級は軽量級ですが、トップ戦線で活躍しているボクサーは、どちらかと言えば、打ち合いを好む選手が多いです。打ち合ってしまうと、ローマン・ゴンサレスの持ち味が最大限に発揮されるので、真っ向勝負で勝てるボクサーはおそらくいないでしょう。ローマン・ゴンサレスは、WBA世界ミドル級チャンピオンのゲンナディ・ゴロフキンと並ぶ「世界最強のファイター」ですもんね。
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