ゲンナディ・ゴロフキンがデビッド・レミューを圧倒!2016年のメガマッチに期待
ファン待望の王座統一戦は予想以上のワンサイドゲームでした!WBA世界ミドル級チャンピオンのゲンナディ・ゴロフキンが10月17日(日本時間10月18日)にアメリカのニューヨークで開催された王座統一戦で、IBFチャンピオンのデビッド・レミューに8ラウンドTKO勝ち。カナダが誇るハードパンチャーを強打と技術で封じ込め、15連続KO防衛に成功しました。
立ち上がりは、お互いが戦力を確認する静かな攻防。左ジャブから飛び込んで、左右のフックを狙うデビッド・レミューに対して、ゲンナディ・ゴロフキンがパワフルな左ジャブで突き放し、自慢の強打を打ち込むチャンスを狙います。うまく距離をキープしながら、強弱をつけて、パンチを打ち分けるゲンナディ・ゴロフキンの作戦が印象的な立ち上がりです。
ゲンナディ・ゴロフキンのパンチが、デビッド・レミューのブロックの上を叩くシーンが増え、迎えた5ラウンド残り20秒。ゲンナディ・ゴロフキンが強烈な左ボディブローを叩き込み、デビッド・レミューがリングにヒザを突きます。顔面の3連打から左ボディブロー。ゲンナディ・ゴロフキンが得意とする見事なコンビネーションブローがさく裂しました!
【強烈なインパクトを残したゲンナディ・ゴロフキンの2016年に注目です】
ダウンから立ち上がったデビッド・レミューは必死に反撃しますが、8ラウンド中盤、ゲンナディ・ゴロフキンがデビッド・レミューに連打を浴びせたところで、レフェリーが試合をストップ。ゲンナディ・ゴロフキンが難敵のデビッド・レミューを圧倒し、15連続KO防衛に成功しました。
ゲンナディ・ゴロフキンのパワーとテクニックを存分に味わえる王座統一戦でしたね。ゲンナディ・ゴロフキンがディフェンスを大事に戦ったこともあって、激闘を期待する会場のファンからブーイングが飛び交う試合になりましたが、個人的には、めちゃめちゃおもしろかったです!ダウンを奪われたデビッド・レミューが必死に反撃する姿にも胸を打たれました。
印象に残ったシーンは、やっぱり、5ラウンドのダウンシーンです。デビッド・レミューはボディブローを浴び、追撃を回避するため、休む時間を作るために、自分からリングにヒザを突いたと思います。ところが、デビッド・レミューがリングにヒザを突いた直後、ゲンナディ・ゴロフキンの右フックが顔面に飛んできて、まともに被弾してしまいました。
もちろん、ゲンナディ・ゴロフキンに悪意はなく、闘争本能から放たれたパンチだったと思います。レフェリーも気づいていなかったので、デビッド・レミュー陣営は「ダウン後のパンチだよ」と抗議して、デビッド・レミューを休ませる時間を作ってあげてほしかったなあ。パンチを浴びたデビッド・レミューは立ち上がることに必死で、抗議できる状態ではなかったですもんね。
そんなこんなで、ファン待望の王座統一戦は、ゲンナディ・ゴロフキン陣営が、デビッド・レミュー陣営を圧倒する内容でした。攻撃も守備も試合運びも作戦もすべての要素で、ゲンナディ・ゴロフキンが一枚上手でしたね。2015年11月には、WBC世界ミドル級チャンピオンのミゲール・コットと2階級制覇を目指すサウル・アルバレスが激突する新旧スーパースター対決が実現します。
ミゲール・コットが勝てば2016年6月、サウル・アルバレスが勝てば2016年5月、または9月にゲンナディ・ゴロフキンと王座統一戦をするプランが浮上しているので、今後もミドル級の覇権争いから目が離せませんね。デビッド・レミューも奮闘したんだけどなあ。パワーとテクニックを兼ね備えたゲンナディ・ゴロフキンの強さが際立つ王座統一戦でした。