スーパーウェルター級10回戦

亀海喜寛選手とアルフォンソ・ゴメスの試合内容

亀海喜寛選手がアメリカでベテランのアルフォンソ・ゴメスと対戦するスーパーウェルター級ノンタイトルマッチ。ロバート・ゲレロと大熱戦を繰り広げ、評価を高めた亀海喜寛選手は、2度の世界タイトル挑戦を誇るアルフォンソ・ゴメスを撃破し、存在感をアピールすることができるでしょうか？

試合は、ガードを固めて距離を詰める亀海喜寛選手に対して、アルフォンソ・ゴメスが左ジャブを突きながらカウンターで応戦する展開で始まります。亀海喜寛選手がものすごいプレッシャーをかけていますね。一方、アルフォンソ・ゴメスは冷静にカウンターを打ち込んでいます。

「亀海選手、すごいよ。ゴメスを下がらせて主導権を握る作戦かな？長丁場を考えて、できるだけボディブローを打っておきたいなあ」と亀海喜寛選手の作戦に興味津々の管理人。亀海喜寛選手はガードの上を打たせながら距離を詰める作戦のようです。ポイントを奪うためにも、距離が詰まったときにパンチをまとめてジャッジにアピールしたいですね。

亀海喜寛選手がプレッシャーをかけ、アルフォンソ・ゴメスがカウンターで応戦する展開が続き、迎えた4ラウンド中盤。亀海喜寛選手の突進を嫌がるアルフォンソ・ゴメスが頭突き！1ポイントの減点です。「露骨なバッティングだけど、減点したレフェリーがブーイングを浴びてるよ。完全にアウェイだなあ。亀海選手、絶対に負けたくないよ」と思わず応援に力が入ってしまいます。

亀海喜寛選手は中盤以降もプレッシャーをかけ続け、アルフォンソ・ゴメスを押し込みながらボディブローを狙います。一方、アルフォンソ・ゴメスは、亀海喜寛選手が距離を詰めるタイミングでカウンターを打ち込み、距離が詰まると、ボディブローで応戦。プレッシャーをかけているボクサーは亀海喜寛選手ですが、アルフォンソ・ゴメスの手数で帳消しにされている印象です。

「ゴメスが頭の位置を必ず変えるんで、亀海選手の連打が当たらないなあ。ボディは効いてるんだけど、顔面へパンチを返すことができないね。うーん」とうなってしまうアルフォンソ・ゴメスのテクニックです。ベテランらしい試合運びで、亀海喜寛選手の攻撃を最小限に食い止めていますね。

終盤に入り、アルフォンソ・ゴメスのスタミナが落ちてきますが、亀海喜寛選手が決定打を叩き込むことはできず、10ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。採点の結果、3人のジャッジすべてがアルフォンソ・ゴメスを支持。アルフォンソ・ゴメスが10ラウンド判定勝ちを飾りました。

アルフォンソ・ゴメスが手数と経験で亀海喜寛選手の気迫を空回りさせた試合でしたね。正直なところ「10ラウンドのうち、亀海選手が取ったラウンドは1ラウンドだけ？」とジャッジの採点に不満だったのですが、亀海喜寛選手が打たせてもらえなかったこと、アルフォンソ・ゴメスにうまくカウンターを狙われてしまったことは否定できない内容だったと思います。

リングサイドで観戦していたバーナード・ホプキンスが試合後の囲み取材で「カメガイはガッツもスタミナもある。でも、ゴメスはカメガイのレベルのボクサーと戦うことに慣れているね。経験の差が勝敗の差になったんじゃないか？」と語っていました。実戦でも練習でも中量級の強豪と戦える環境の違いが大きいのかな？中量級の層の厚さを見せつけられた悔しい敗戦でした。

亀海喜寛選手とアルフォンソ・ゴメスの試合結果