WBA世界ミドル級タイトルマッチの試合予想
チャンピオン | フェリックス・シュトルム(ドイツ) 戦績:34戦31勝14KO2敗1分 |
挑戦者 | 佐藤幸治(日本・帝拳ジム) 戦績:14戦全勝13KO |
佐藤幸治選手が日本人ボクサー2人目の快挙に挑戦!
全戦全勝のOPBF東洋太平洋ミドル級チャンピオン、佐藤幸治選手が、WBA世界ミドル級チャンピオンのフェリックス・シュトルムに挑戦します。佐藤幸治選手がフェリックス・シュトルムを下し、ミドル級の世界タイトルを獲得すれば、日本人ボクサーとしては1995年12月にWBA世界ミドル級タイトルを獲得した竹原慎二さんについで2人目の快挙です。
これまでの戦績、対戦相手を考慮すれば、「フェリックス・シュトルム有利」は動かしづらいところでしょう。しかし、佐藤幸治選手が王座を奪取するチャンスは十分あると思います。フェリックス・シュトルムがプロのリングで喫した黒星はわずかに2つ。ひとつはオスカー・デラホーヤに判定で敗れた黒星、もうひとつはハビエル・カスティリェホにTKO負けを喫した黒星で、特にハビエル・カスティリェホの戦術は参考になると思います。
フェリックス・シュトルムは、まず相手にパンチを打たせて、打ち終わりを狙い、左ジャブで反撃するボクサーで、特に試合の序盤は自分から攻めることがほとんどありません。前半は相手の攻撃をブロックし、相手のスタミナがなくなった後半に勝負をかけるタイプです。
相手がパンチを打っている間は、ほぼガードに専念する典型的な攻防分離のボクサーなので、佐藤幸治選手が終始パンチを打ち続けることができればポイントを取ることができると思います。試合序盤にポイントを先取することができれば、試合が進むにつれてフェリックス・シュトルムが攻撃に出てくるでしょう。あとは、そこでフェリックス・シュトルムよりパンチを多く放ち、打ち勝てるかどうかがポイントになりそうです。
フェリックス・シュトルムを唯一KOで破ったハビエル・カスティリェホは接近戦で左右のアッパーを効果的に使っていました。フェリックス・シュトルムのガードは特にフック系のパンチに強いんです。しかし、ハビエル・カスティリェホのように、左右のフックで横に意識を集中させて、下からアッパーを突き上げることができれば、佐藤幸治選手がフェリックス・シュトルムをリングに沈める可能性もあります。単発でアッパーを狙うと、カウンターを合わされやすいので、コンビネーションの中にアッパーを混ぜたいところです。
佐藤幸治選手は日本人ボクサーとして、間違いなくトップクラスの強打を持っていると思います。しかし、フェリックス・シュトルムはこれまで「強打者」と呼ばれるボクサーの攻撃を鉄壁のガードで封じ込め、世界の頂点に君臨しています。そこで、佐藤幸治選手としては「一撃」ではなく、「手数」でフェリックス・シュトルムを圧倒したいところです。ハビエル・カスティリェホのようにロープへ追い詰めて、レフェリーのストップを呼び込めると最高ですね。
ウェルター級、ライト級と並ぶ超激戦のミドル級でフェリックス・シュトルムから世界タイトルを奪取すれば、佐藤幸治選手は一夜にして世界的な名声を手にするでしょう。今回のタイトルマッチ開催地となる、フェリックス・シュトルムの故郷、ドイツをはじめ、海外メディアの報道を見ると、「フェリックス・シュトルムの楽勝ムード」が漂っているので、佐藤幸治選手の拳で黙らせてほしいです。みんなで佐藤幸治選手を応援しましょう!
フェリックス・シュトルム対佐藤幸治の放送予定
テレビ放送日時 | 2009年4月27日(月)午後8時からWOWOWでOA |