カネロはフロイド・メイウェザーを撃破し、最も美しい世代交代を実現できるか?
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左ジャブを除き、フロイド・メイウェザーが最も被弾する確率が高いパンチは「右ストレート」です。特に、試合開始直後は右ストレート(またはサウスポーの左ストレート)を被弾する回数が多く「さすがのメイウェザーでも、体が温まっていない立ち上がりや相手のボクシングが予測できない状況だと最短距離を走るパンチを避けきれないんだね」と思うシーンがときどきあります。
ボクシングファンの皆さんがご存知のように、サウル・アルバレスは2つの強烈な武器を持っています。左フックと右ストレート。おそらく、最大の武器である左フックは、フロイド・メイウェザーに警戒され、簡単に当てさせてもらえないはずです。
フロイド・メイウェザーの代名詞である「L字ブロック」や序盤によく見せる「両手を高く構えた鉄壁のガード」は、左フックから顔面を守りやすい構えですからね。でも、ガードの真ん中を突き抜けるノーモーションの右ストレートなら?オースティン・トラウトからダウンを奪った速くて強い右ストレートが当たれば?こんな期待感は初めてです!
【Photo:Showtime】
管理人が描く、サウル・アルバレスがフロイド・メイウェザーをフィニッシュするイメージは「メイウェザーがカネロの右ストレートでグロッキー!カネロが一気に距離を詰めて追撃!必死にブロックするメイウェザー。でも、過去の対戦相手よりワンランク上のパワーとスピードを誇るカネロの強くて速い連打がメイウェザーのブロックを打ち破り、勝負あり」です。
サウル・アルバレスとしては、左ジャブから組み立てながらプレッシャーをかけ続けて、フロイド・メイウェザーの「自由に動ける空間」「考える時間」「スタミナをセーブしながら戦う独特のリズム」の3つを奪いながら、千載一遇のチャンスを作り出したいところですね。
たとえプレッシャーをかけて続けても、2013年5月にフロイド・メイウェザーと対戦したロバート・ゲレロのように「がむしゃらに攻める」だけでは、フロイド・メイウェザーにいなされてしまう可能性が高くなるので「パンチを出しながらスペースを消し、フィジカルとメンタルの両面にプレッシャーをかけ続けることができるかどうか」が試合のキーポイントになると予想しています。
【Photo:Showtime】
逆に、サウル・アルバレスが、フロイド・メイウェザーの動きを見すぎたり、大きいパンチを狙いすぎたり、「クレバーに戦わなきゃ」と考えすぎたりして、手数が減ってしまうと「天才」が本領を発揮する確率が高いと予想しています。フロイド・メイウェザーが勝つなら、12ラウンド判定勝ちの確率が最も高いかな?ワンサイドの可能性もありそうですね。
サウル・アルバレスのパンチ力なら、ガードの上からでも効くと思うので、サウル・アルバレスが「小さく、速く」に徹して、あらゆる意味で、フロイド・メイウェザーを追い詰めることができるかどうかに注目しながら、究極の新旧スーパースター対決を楽しみたいです!世代交代が実現すれば、最も美しいタイミングで、新時代のスーパースターが誕生することになりそうですね!
おしまいに、世紀のビッグイベント「The One」の追加情報を少々。すでに発表されているように、ファイトマネーはフロイド・メイウェザーが4150万ドル、サウル・アルバレスが500万ドルです。1ドル100円換算で、ざっくり計算すると、フロイド・メイウェザーは41.5億円、サウル・アルバレスは5億円を少なくても手にすることになります。
【Photo:Showtime】
さらに、PPV視聴による歩合が加わるのですが、フロイド・メイウェザーが「世界で最もPPVビジネスを熟知するプロモーター」と絶賛するゴールデンボーイ・プロモーションズCEOのリチャード・シェイファーが発表した、歩合の予想金額にビックリしました!
リチャード・シェイファーによると、サウル・アルバレスが最終的に受け取るファイトマネーは1000万ドル(約10億円)、フロイド・メイウェザーが受け取るファイトマネーは8000万ドル(約80億円)に達する可能性があるそうです!規格外すぎる数字に「ほへえ」と言葉にならない、ため息が漏れてしまいました。
史上最高のビッグイベントで拳を交える2人のスーパースター。36歳のフロイド・メイウェザーが最速のスピードと最高のディフェンス技術で「ナンバーワン」の座を守り抜くのか?23歳のサウル・アルバレスがパワーとスピードを兼ね備えた連打で「ナンバーワン」の称号を奪い取るのか?ボクシング界の頂点を決める「Who will be The One?」の答えがまもなく明らかになります!