フロイド・メイウェザーのテクニックか?マルコス・マイダナのパワーか?
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ヘンテコリンな言い方ですが、対戦相手が「ディフェンスに優れた普通の世界チャンピオン」なら、マルコス・マイダナがパワーと体力で押し切る展開が頭に浮かびます。でも「時空を超越するスピード」を誇るフロイド・メイウェザーが相手の場合、うーん、素人ファンの貧弱な想像力では、マルコス・マイダナのパンチが何度もクリーンヒットするシーンを思い描くことができません。
だからこそ、フロイド・メイウェザーが最も被弾する確率が高い「開始360秒」に注目しています。おそらく、マルコス・マイダナが後半勝負に持ち込める可能性があるとすれば「序盤にダメージを与えた場合だけ」です。フロイド・メイウェザーが序盤をノーダメージで乗り切り、気持ちよくボクシングを続けると、ラウンドが進むにつれて、ワンサイドになると予想しています。
そんなこんなで、もうひとつ地味に注目しているポイントが「クリンチ」です。フロイド・メイウェザーは体の接触でリズムを崩したり、スタミナを消耗したりすることを嫌うボクサーなので、クリンチをできるだけ使わないのですが、マルコス・マイダナはパンチを打ち込んだあと、体ごと押し込んで連打し、クリンチで少し休んで、またまた連打することがよくあります。
【Photo:Showtime】
フロイド・メイウェザーはクリンチをされると、いったん押さえて相手の動きを封じ、すぐに空いている場所にパンチを打ち込んで、左右に素早く逃げちゃいます。でも、マルコス・マイダナはフロイド・メイウェザーが押さえに来たタイミングで、強引に振りほどいてパンチを打ち込むパワーとスタミナを兼ね備えたファイター。クリンチのときの攻防が勝負の分かれ目になる可能性はあるかな?
さらに、勝負のカギを握ると予想しているポイントが「天才のパパ」フロイド・メイウェザー・シニアの存在です。2013年9月のサウル・アルバレス戦で用意した作戦は「うそっ!メイウェザーからプレッシャーをかけてるよ。あああ、カネロ(サウル・アルバレス)がメイウェザーの動きを見ちゃってる。ダメだ、パンチが出せない状況になっちゃった」とうなってしまう最高のプランでした!
ボクシング界を席巻する息子から絶大な信頼を寄せられているパパは、マルコス・マイダナに簡単に攻め込ませるような展開を間違いなく回避しようとするはずです。おそらく、フロイド・メイウェザー・シニアは「マイダナがパンチを出していないように見える展開」言い換えると「メイウェザーが駆け引きで圧倒して、マイダナが攻めたくても攻められない展開」を作り出そうとするはずです。
【Photo:Showtime】
極論すると、マルコス・マイダナは「迷ってパンチが出なくなったら負け」ですもんね。そんなわけで、フロイド・メイウェザー陣営が「どんな作戦でマイダナに迷いを植え付けようとするのか」もめちゃくちゃ注目しています。サウル・アルバレス戦のように、立ち上がりからプレッシャーをかけて、いきなりスピードの違いを見せつけながら主導権を握ろうとする展開もあるかな?
リングで拳を交えるフロイド・メイウェザーとマルコス・マイダナの戦いはもちろん、2人の世界チャンピオンを支えるフロイド・メイウェザー・シニアとロバート・ガルシアの2人の名伯楽が用意している作戦もめっちゃ楽しみにしています!考えれば考えるほど、見どころが浮かんできて、テンションが無駄に上がりまくっています。うぎゃー!早く試合が始まらないかなあ。
一度も負けることなくボクシング界の頂点に君臨し続ける「俊英のディフェンスマスター」フロイド・メイウェザー。格下扱いを受けながら激闘を勝ち抜き、アメリカンドリームをつかんだ「生粋のハードパンチャー」マルコス・マイダナ。完全無欠のキングか?反骨のファイターか?世界中のボクシングファンが注目する「柔と剛の頂上対決」は、まもなく決戦のゴングです!