アンドレ・ベルト対ルイス・コラーゾ!白熱の新旧王者対決(前編)を読む
7ラウンドに入ると、試合が大きく動きます。ラウンド中盤、ガードを高く構えてロープへ詰めようとするルイス・コラーゾに対して、アンドレ・ベルトが強烈な左ボディーブロー!一瞬、苦痛で表情がゆがむルイス・コラーゾ。ここまで一進一退の攻防が続き、決定的なラウンドが作れなかったアンドレ・ベルトですが、この試合一番のビッグパンチです。さらに、ルイズ・コラーゾのボディーを連打し、ダメージを与えます。
8ラウンドに入っても、ルイス・コラーゾのボディーのダメージは抜けず、アンドレ・ベルトが攻勢をかけます。ルイス・コラーゾはガードを低くして、ボディーを守ろうとしますが、アンドレ・ベルトがパンチを上下に打ち分け、確実にポイントを積み重ねます。これまで、アッパー以外のクリーンヒットをもらわなかったルイス・コラーゾですが、ボディーが効いてしまったため、ディフェンスに迷いが出始めましたね。ボディーがめちゃめちゃ効いているようです。
「完全に試合の流れが変わっちゃった。コラーゾは苦しいなあ」と思ったのですが、9ラウンドに入ると、ルイス・コラーゾが勝負に出ます。「ディフェンスだけでは守りきれない」と感じたのか、自分から積極的に距離を詰めてパンチを出します。これまで以上にパンチを連打し、アンドレ・ベルトに休む暇を与えません。9ラウンド、しかもボディーが効いている状態で、これだけのパンチを出せるなんて、本当にすごいです。
すると、ルイス・コラーゾの手数に押されたのか、アンドレ・ベルトが一気に失速。ラウンド中盤にはルイス・コラーゾがアンドレ・ベルトをロープへ詰めて、左ストレートからボディーを連打します。アンドレ・ベルトはクリンチをして、何とか逃れようとするのですが、ルイス・コラーゾがクリンチを振りほどき、休む暇なく、パンチを打ち続けます。休む時間を与えてもらえないアンドレ・ベルトは相当苦しいのか、足元がふら付いています。
10ラウンドに入っても、ルイス・コラーゾが細かいパンチを連打し、アンドレ・ベルトを圧倒します。ところが、11ラウンドになると、ここまで踏ん張ってきたルイス・コラーゾに疲れが見え始め、手数は少ないながら、アンドレ・ベルトが反撃します。「全く読めない試合になってきたなあ。ベルトもコラーゾもすごいよ!」と一進一退の攻防に興奮する管理人。
そして、迎えた最終ラウンド。両者ヘトヘトになりながら、最後の力を振り絞って攻撃します。とにかく体を預けてパンチを出そうとするルイス・コラーゾ。強いパンチを打ち込んで必死にルイス・コラーゾの前進を止めようとするアンドレ・ベルト。お互いパンチの威力もキレも衰えています。しかし、彼らの闘志は衰えることなく、試合終了のゴングが鳴り響くまで、打ち合いは続きました。
結果は3人のジャッジに委ねられ、僅差の判定で、アンドレ・ベルトがルイス・コラーゾを退けました。勝ったアンドレ・ベルトはもちろん、負けたルイス・コラーゾにも大きな拍手を送りたいです。最終ラウンドの猛攻を観て、「アンドレ・ベルトはスーパースターの素質を持っているなあ」と思ったボクシングファンは管理人だけでないでしょう。苦しい経験を乗り越えたアンドレ・ベルト。今後の飛躍に期待大ですね。
試合結果
試合結果 | アンドレ・ベルトが12ラウンド僅差の判定勝ちでタイトル防衛に成功。管理人の採点は114-113でルイス・コラーゾの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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