WBO世界ウェルター級王座決定戦

試合内容

管理人が熱烈に応援しているボクサー、ミゲール・コットが復帰戦でいきなりの世界タイトル挑戦です！相手はWBO世界ウェルター級2位のマイケル・ジェニングス。復帰戦で直接世界タイトル挑戦が認められるケースは極めて珍しいのですが、人気と実力を兼ね備えた人気ボクサー、ミゲール・コットだからこその特例というところでしょうか？

ミゲール・コットは2008年7月、アントニオ・マルガリートに11ラウンドTKO負けを喫し、王座陥落。プロ初の黒星のショックで、しばらくの間、リングから離れていましたが、今回、満を持して復帰戦でWBO世界ウェルター級王座決定戦に挑みます。アントニオ・マルガリート戦の精神的なショック、肉体的なダメージがどれだけ残っているかに注目しながら、ミゲール・コットの復帰戦を観戦したいと思います。

試合は序盤からミゲール・コットのペースで進みます。距離を取り、左ジャブから右ストレートを打ち込んでくるマイケル・ジェニングスに対して、ガードを高く構えて攻撃をブロックし、打ち終わりを待って左右のフックを中心に反撃する作戦のようです。最近は比較的早いラウンドから攻撃に出ることが多かったミゲール・コットですが、復帰戦ということで、ディフェンスを大切に戦っている印象ですね。

2ラウンドに入ると、少しずつミゲール・コットがプレッシャーをかけて攻撃にシフトします。管理人はマイケル・ジェニングスの試合を初めて観たのですが、動きのスピード、パンチのスピードともに豊かなボクサーですね。特にダブル、トリプルで打つ左ジャブが目を引きます。

並のボクサーなら、マイケル・ジェニングスのスピード豊かなボクシングに翻弄されると思うのですが、相手は攻防兼備のミゲール・コット。マイケル・ジェニングスの左ジャブをブロッキングすると、すぐに左ジャブから右ストレートを打ち込み、試合の主導権を渡しません。ミゲール・コットのボクシングを観ていると、重心のバランス、攻防のバランスなど、いかに「バランス」がボクシングをする上で大切なのかがよくわかります。

3ラウンドに入ると、ミゲール・コットが左ジャブ、左右のフックに加えて、左ボディーブローを打ち始めます。これまで数々の強敵をマットに沈めてきたミゲール・コットのフィニッシュブローですね。4ラウンドに入ると、ミゲール・コットがさらにプレッシャーを強め、2分すぎに強烈な左フックをマイケル・ジェニングスの顔面に叩き込みます。この試合初めてマイケル・ジェニングスがぐらつく強烈なパンチです。

ミゲール・コットがこのチャンスを逃すはずがなく、マイケル・ジェニングスをコーナーへ詰めると、顔面へ左右のフックを連打し、最後は強烈な左ボディーブローでダウンを奪います。ラッシュの際、冷静に上下に打ち分けることができるミゲール・コットの強みが出ましたね。立ち上がったマイケル・ジェニングスに対して、ミゲール・コットが再び左ボディーブローを叩き込み、2度目のダウンを奪います。マイケル・ジェニングスは相当なダメージです。

5ラウンドが始まると、ミゲール・コットは左ジャブでマイケル・ジェニングスをロープへ追い詰め、上下にパンチを散らします。ミゲール・コットのパンチに何とか耐えてきたマイケル・ジェニングスですが、最後はミゲール・コットがマイケル・ジェニングスをロープに追い詰め、連打を打ち込んで3度目のダウンを奪います。マイケル・ジェニングスはカウント9で立ち上がるも、レフェリーが試合をストップ。ミゲール・コット5ラウンドTKO勝ちでWBO世界ウェルター級タイトルを奪取しました。

久しぶりの復帰戦で、試合前は不安もあった管理人ですが、さすがはミゲール・コットです。圧倒的な強さで、世界タイトルを手にしましたね。この試合はデビュー当時のように、ディフェンスを大事に戦い、攻防のバランスを大切に戦った印象です。アントニオ・マルガリートに喫したプロ初黒星の精神的な影響はなさそうですね。大好きなボクサー、ミゲール・コットの復帰でますますボクシングの楽しみが増えました。次の試合はいつかな？

試合結果