IBF世界フェザー級チャンピオン
チャンピオン | クリストバル・クルス(メキシコ) 戦績:51戦38勝23KO11敗1分1無効試合 |
挑戦者 | ホルヘ・ソリス(メキシコ) 戦績:41戦37勝27KO1敗2分1無効試合 |
試合内容
プロデビューから16年で世界の頂点に立ったクリストバル・クルスが、兄弟世界チャンピオンを目指すホルヘ・ソリス(兄は元世界ライトフライ級チャンピオンのウリセス・ソリス)と激突するメキシカン対決です。チャンピオンのクリストバル・クルスがプロで11敗を喫しているのに対して、挑戦者のホルヘ・ソリスはマニー・パッキャオに敗れた1敗だけ。戦績だけをみても、興味深い対戦ですね。
クリストバル・クルスとホルヘ・ソリスは6年前に対戦経験があり、当時はホルヘ・ソリスがクリストバル・クルスに判定勝ちを収めています。2度目の対戦に勝利するのは、リベンジに燃えるチャンピオンのクリストバル・クルスか?悲願の世界タイトル奪取を狙うホルヘ・ソリスか?因縁の戦いが始まります。
試合序盤、ペースを握ったのはチャンピオンのクリストバル・クルス。思い切りパンチを振り回しながら体ごと前へ出るボクシングでホルヘ・ソリスを打ち合いに巻き込もうとします。クリストバル・クルスのプレッシャーが強烈なのか、ホルヘ・ソリスは本来の左ジャブを突いて距離を取るボクシングができません。
3ラウンドに入っても、チャンピオンのクリストバル・クルスのペースで進みますが、残り30秒、クリストバル・クルスが頭から突っ込み、ホルヘ・ソリスが額をカット!クリストバル・クルスから1点減点されます。さらに終了間際、クリストバル・クルスがホルヘ・ソリスを投げ飛ばして減点1。クリストバル・クルスはこのラウンドだけで2点減点されました。
「クルスはかなりラフに戦っているなあ。ソリスのペースを乱しているけど、気をつけないと反則負けになっちゃうよ」と心配する管理人。すると、5ラウンドには、挑戦者のホルヘ・ソリスがクリストバル・クルスに強烈なローブローを叩き込み、2点減点されます。かなり荒っぽい試合になってきましたね。
6ラウンドに入ると、この試合初めてホルヘ・ソリスが本来のボクシングを披露。クリストバル・クルスが飛び込んできたところへ、右アッパー、左ボディーブローを打ち込み反撃に出ます。しかし、7ラウンドには、再びホルヘ・ソリスがローブローで2点減点。ペースを握りかけたところで、再び減点は痛いですね。
試合前半、チャンピオンのラフファイトに巻き込まれたホルヘ・ソリスですが、試合が進むにつれて、クリストバル・クルスが飛び込んでくるところへ右アッパー、左ボディーのカウンターを打ち込みダメージを与えます。8ラウンドには、ホルヘ・ソリスの強烈な左ボディーブローでクリストバル・クルスの体が「くの字」になります。
「このままソリスのペースで進めば、前半奪われたポイントを挽回できるかも」とホルヘ・ソリスの反撃に驚く管理人。すると、12ラウンド残り10秒、ホルヘ・ソリスの左アッパーの2連打がクリストバル・クルスのアゴを跳ね上げ、チャンピオンがぐらつきます。
「ダウン奪えるよ!」と思わず叫ぶ管理人。しかし、クリストバル・クルスはフラフラになりながらもパンチを出してこのピンチを切り抜け、このまま試合終了。結果は3人のジャッジに委ねられ、クリストバル・クルスがホルヘ・ソリスに3-0の判定勝ちを収め、2度目の防衛に成功しました。
試合前半、クリストバル・クルスがホルヘ・ソリスの良さを完全に消し去り、自分のペースで試合を進めたことが大きな勝因だと思います。ホルヘ・ソリスは合計4点の減点が痛かったですね。減点がなければ、もう少し得意なボディーブローを連打できたかもしれません。お互い手数が多く、もう一度観たいと思わせてくれる試合でした。
試合結果
試合結果 | クリストバル・クルスが12ラウンド判定勝ちで2度目のタイトル防衛に成功。管理人の採点は113-111でクリストバル・クルスの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
|