WBC世界ライトヘビー級暫定王座決定戦
前IBF世界ライト ヘビー級チャンピオン |
チャド・ドーソン(アメリカ) 戦績:29戦28勝17KO1無効試合 |
元IBF世界ライト ヘビー級チャンピオン |
グレンコフ・ジョンソン(ジャマイカ) 戦績:63戦49勝33KO12敗2分 |
試合内容
無敗の快進撃を続けるチャド・ドーソンが、プロ60戦を超えるキャリアを誇るベテランのグレンコフ・ジョンソンと再び拳を交える因縁の再戦です。2008年4月、当時のチャド・ドーソンが持っていたWBC世界ライトヘビー級タイトルをかけて、チャド・ドーソンとグレンコフ・ジョンソンが激突。際どい判定の末、チャド・ドーソンが勝利を収めましたが、世界的な論議を呼ぶ判定結果でした。
1年以上の時を経て、再び拳を交えるチャド・ドーソンとグレンコフ・ジョンソン。これからスーパースターの階段を駆け上がろうとするチャド・ドーソンとしては明白な勝利で今後の躍進に弾みをつけたいところでしょう。一方のグレンコフ・ジョンソンはスーパースター候補を撃破し、「ベテラン健在」をアピールしたいですね。
試合は立ち上がりからチャド・ドーソンが距離を取り、前へ出てくるグレンコフ・ジョンソンに対してカウンターを狙う予想通りの展開。グレンコフ・ジョンソンは誰と戦ってもプレッシャーをかけて接近戦で勝負するタイプなので、「変化があるとすればドーソンかな」と予想していたのですが、戦い方に大きな変化はないようです。
ただ、初戦と比べて、チャド・ドーソンの戦い方に迷いがなく、フットワークを使って距離を取る作戦を徹底しています。ライトヘビー級とは思えないスピードを誇るチャド・ドーソン。アウトボクシングに徹すると、百戦錬磨のグレンコフ・ジョンソンと言えど、簡単につかまえることができませんね。
ラウンドが進むにつれて、試合のペースはチャド・ドーソンに傾きます。グレンコフ・ジョンソンとしてはロープやコーナーへ詰めてパンチをまとめたいところですが、チャド・ドーソンはロープやコーナーを背にすると、すぐに右フックを打って回り込み、リング中央へ脱出するので、グレンコフ・ジョンソンのパンチが単発に終わってしまいます。
「ドーソンがこれだけアウトボクシングに徹すると、ジョンソンは苦しいなあ。ドーソンの身体能力がジョンソンの経験を上回っているよ」と改めてチャド・ドーソンの潜在能力に驚く管理人。重量級で、これだけ速く動けるボクサーは数えるほどしかいませんが、その中でもチャド・ドーソンのスピードはトップクラスですね。
試合は終始チャド・ドーソンのペースで進み、12ラウンド終了。前回と同じく決着は判定に持ち込まれます。結果は3人のジャッジすべてがチャド・ドーソンを支持。チャド・ドーソンがグレンコフ・ジョンソンとの再戦に勝利し、暫定タイトルを獲得しました。自慢のスピードでベテランを退けたチャド・ドーソン。今後は相手を打ち倒すアグレッシブなボクシングに磨きをかけてスーパースターの階段をのぼってほしいですね。
試合結果
試合結果 | チャド・ドーソンが12ラウンド判定勝ちでタイトル獲得に成功。 【公式ジャッジの採点結果】
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