ボクシングファン.net > 世界タイトルマッチ観戦日記(2009年) > 全勝王者のアドリアン・ディアコヌにジャン・パスカルが挑戦

全勝王者のアドリアン・ディアコヌにジャン・パスカルが挑戦

翌月末まで660円でエキサイトマッチを視聴できる!詳細は「WOWOW公式サイト」   このエントリーを含むはてなブックマーク Yahoo!ブックマークに登録

WBC世界ライトヘビー級タイトルマッチ

チャンピオン アドリアン・ディアコヌ(ルーマニア)
戦績:26戦全勝15KO
挑戦者 ジャン・パスカル(カナダ)
戦績:23戦22勝15KO1敗

試合内容

全勝チャンピオンのアドリアン・ディアコヌがテクニシャンのジャン・パスカルを迎えた人気ボクサー同士の世界戦です。アドリアン・ディアコヌはルーマニア出身、ジャン・パスカルはハイチ出身で、現在はどちらもカナダをホームに戦っています。また、アドリアン・ディアコヌはシドニーオリンピック、ジャン・パスカルはアテネオリンピック出場経験を持つなど、共通点の多い2人ですが、ボクシングスタイルは正反対です。

チャンピオンのアドリアン・ディアコヌはガードを固めて相手のパンチを防ぎながら距離を詰め、射程圏内に入ると一発一発力を込めてパンチを打ち込む典型的なファイター。一方のジャン・パスカルは自慢のスピードを武器に左ジャブで相手を突き放し、右ストレート、左フックのカウンターで勝負を決めるアウトボクサーです。2008年12月、世界タイトルをかけたカール・フロッチ戦でプロ初黒星を喫してしまいましたが、実力は誰もが認めるところでしょう。

日本のボクシングファンにはあまり馴染みのないアドリアン・ディアコヌとジャン・パスカルですが、1万席以上のチケットが完売するなど、カナダでの人気は凄まじいものがあります。馬力で勝るアドリアン・ディアコヌが全勝をキープし初防衛に成功するのか、それともジャン・パスカルが悲願の世界タイトル奪取に成功するのか、正反対の特徴を持つボクサー対決のゴングが鳴り響きます。

試合はチャンピオンのアドリアン・ディアコヌが前へ出てパンチを打ち込み、ジャン・パスカルが足を使いながら距離を保とうとする予想通りの展開。馬力、スタミナで上回るアドリアン・ディアコヌに対して、挑戦者のジャン・パスカルは左ジャブとカウンターで効果的に攻めています。「ディアコヌとパスカルのスピードが随分違うよ。チャンピオンは相当苦戦するんじゃない?」と両者のスピード差に驚く管理人。試合序盤はジャン・パスカルは自分の距離を保ちながら、アドリアン・ディアコヌの射程距離外からパンチを当て主導権を握ります。

「このままだと、ディアコヌはジリ貧になりそうだよ」と思い始めた5ラウンド、試合が大きく動きます。スピードで上回るジャン・パスカルがラウンド開始直後から足を使って自分の距離を保ち試合をコントロールし、迎えたラウンド中盤。ジャン・パスカルは飛び込んできたアドリアン・ディアコヌの右ストレート、左フックをかわすと、すかさず強烈な左フックを顔面へ叩き込み、ダウンを奪います!

「あ、結構効いてるよ。このダウンでディアコヌは精神的に相当苦しくなりそうだぞ」とチャンピオン不利を予想する管理人。ところが、ラウンド終盤、ダウンから立ち上がり反撃するアドリアン・ディアコヌの右フックがジャン・パスカルのテンプルをとらえ、ジャン・パスカルがよろけます。ジャン・パスカルは何とかクリンチで逃れ、ラウンド終了のゴングが鳴り響きますが、どちらも同じくらいのダメージで、試合の行方がわからなくなってきました。

6ラウンド、開始から勝負に出たのはチャンピオンのアドリアン・ディアコヌ。前へ出て必死にパンチを当てようとしますが、ダウンの影響か、パンチのキレが悪くなっているようです。一方のジャン・パスカルはこれまで以上に距離を取ってダメージ回復に専念。「自慢のスピードを生み出す足に力が戻るまでは、中途半端な戦いをせず、距離を取って戦おう」という作戦でしょうか?

7ラウンドに入ると、少しずつ動きが戻ってきたジャン・パスカルに対して、アドリアン・ディアコヌはダウンのダメージが抜けず、前へ出たところへジャン・パスカルのカウンターをもらう悪循環。上半身だけが前へ流れ、自慢のパンチも手打ちになってしまいます。ジャン・パスカルは傾きかけた流れを再び取り戻しましたね。

11ラウンドには、最後の力を振り絞るアドリアン・ディアコヌの左ジャブと右フックがジャン・パスカルの顔面をとらえ、ジャン・パスカルの動きが一瞬止まります。ラウンド終盤には、ロープに追い詰めて強烈な右ストレートをジャン・パスカルのテンプルに叩き込み、「ロープがなければ倒れていたかも」という場面を作りますが、結局打ち倒すことはできず試合終了。12ラウンド判定の末、ジャン・パスカルが悲願の世界タイトル奪取に成功しました。

ジャン・パスカルのスピードがアドリアン・ディアコヌを完全に上回った内容で、「ボクシングの相性」がモロに出た試合でしたね。敗れたアドリアン・ディアコヌとしては序盤でもう少しボディーを攻めて動きを止めたかったところですが、「スピード差が予想以上にあり、攻め切れなかった」というのが本音でしょうか?ジャン・パスカルは打たれ強さやスタミナに問題がありそうですが、スピード豊かなボクシングは観ていて楽しいです。チャンピオンになり、ますます人気が出そうですね。

試合結果

試合結果 ジャン・パスカルが12ラウンド判定勝ちで悲願の世界タイトル奪取。管理人の採点は117-110でジャン・パスカルの勝ちでした。
【公式ジャッジの採点結果】
  • 116-111
  • 116-112
  • 115-112
ボクシングファン.net > 世界タイトルマッチ観戦日記(2009年) > 全勝王者のアドリアン・ディアコヌにジャン・パスカルが挑戦

ボクシングファン.net 新着情報

ボクシング関連グッズ
スポンサードリンク
ボクシング観戦記録
注目の現役ボクサー
伝説のチャンピオン
ボクシングの基礎知識
歴史に残るボクシング名勝負
管理人の運営サイト