WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ
チャンピオン | アンドレアス・コテルニク(ウクライナ) 戦績:34戦31勝13KO2敗1分 |
挑戦者 | アミール・カーン(イギリス) 戦績:21戦20勝15KO1敗 |
試合内容
「イギリスの至宝」、アミール・カーンがデビューから5年目にして、念願の世界初挑戦です。アミール・カーンがタイトル奪取を狙うチャンピオンは、アンドレアス・コテルニク。ちなみに、アンドレアス・コテルニク、アミール・カーンのどちらもオリンピックの銀メダリストです。アンドレアス・コテルニクは2000年のシドニーオリンピック、アミール・カーンは2004年のアテネオリンピックで銀メダルを獲得後、プロに転向しています。
ジョー・カルザゲの引退、リッキー・ハットンの失神KO負けで勢いを失いつつあるイギリスボクシング界。アミール・カーンはオリンピックの銀メダリスト対決を制して、イギリスボクシング界に光を取り戻すスターになれるでしょうか?
試合は序盤からアミール・カーンがアンドレアス・コテルニクをスピードで圧倒する展開で進みます。ガードをガッチリと固めて様子をうかがうアンドレアス・コテルニクに対して、アミール・カーンが左ジャブを連打し、右ストレートを打ち込みポイントを奪取。世界初挑戦のアミール・カーンですが、動きは良さそうですね。
3度目の防衛成功を狙うアンドレアス・コテルニクとしては、相手のパンチをブロックしながら距離を詰めて、ボディーブローを打ってアミール・カーンの足を止めたいと思うのですが、アミール・カーンのスピードが想像以上なのか、ロープやコーナーへ詰める前にサイドへ逃げられてしまい、パンチを連打することができません。
アミール・カーンはときどきアンドレアス・コテルニクの左ボディーブローをもらいますが、パンチをもらうとすぐに離れて距離を取り、アンドレアス・コテルニクのガードの上からパンチを連打し反撃します。アンドレアス・コテルニクはパンチが単発に終わり、主導権を奪い返すことができず苦しい展開です。
試合前は「ラウンドが進むにつれてコテルニクのペースになるかな」と予想していたのですが、アミール・カーンが予想以上に離れて戦い、長いリーチとスピードを活かしてアンドレアス・コテルニクを翻弄。結局、12ラウンドを通じてアミール・カーンのペースで試合が進み、3-0の判定の末、アミール・カーンが悲願の世界タイトルを獲得しました。
アミール・カーンのスピードがアンドレアス・コテルニクを圧倒した試合でしたね。2人の相性を考えると、「何度戦っても同じ結果になるんじゃないかな?」と思える内容でした。この試合は勝つことに専念したアミール・カーン。今後はスーパースターの階段を駆け上がるため、スタミナとディフェンスの強化が必要になりそうです。「イギリスの至宝」は世界基準となれるでしょうか?今後も注目ですね。
試合結果
試合結果 | アミール・カーンが12ラウンド判定勝ちで初の世界タイトル奪取に成功。管理人の採点は118-110でアミール・カーンの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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