WBA世界スーパーウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | ユーリ・フォアマン(ベラルーシ出身・イスラエル) 戦績:29戦28勝8KO1無判定 |
挑戦者 | ミゲール・コット(プエルトリコ) 戦績:36戦34勝27KO2敗 |
試合内容
管理人が熱烈に応戦しているミゲール・コットが、3階級制覇をかけて再起戦でユーリ・フォアマンの持つWBA世界スーパーウェルター級タイトルに挑戦します。マニー・パッキャオに完敗を喫し、無冠となったミゲール・コットは階級をひとつ上げ、再び世界タイトルを手にすることができるでしょうか。
試合は挑戦者のミゲール・コットがガードを固めて左ジャブを突きながらジワリジワリとチャンピオンのユーリ・フォアマンにプレッシャーをかける予想通りの展開で始まります。ミゲール・コットはユーリ・フォアマンの戦力を分析するかのように観察しながら戦っている印象です。
「コットはいつも通りの立ち上がりで、パンチがスムーズに出てるね。フォアマンはかなりコットのプレッシャーを感じているよ。コットはチャンスがあれば、一気にパンチをまとめて主導権を奪いたいなあ」というのが試合序盤の感想です。
4ラウンドに入ると、ユーリ・フォアマンが長い距離から左ジャブ、右ストレートのコンビネーションを出し、ミゲール・コットにパンチを当て始めます。身長、リーチで上回るユーリ・フォアマンが距離の違いを上手く使って反撃していますね。
5ラウンドもユーリ・フォアマンが中間距離からワンツーを打っては離れるボクシングでミゲール・コットを揺さぶります。ミゲール・コットはユーリ・フォアマンの出入りに少し困惑しているようですが、入ってくるところに合わせてカウンターを狙っているようです。
ユーリ・フォアマンが反撃を開始し、「ここからが本当の勝負だぞ」と思い始めた7ラウンド。ユーリ・フォアマンにアクシデントが発生します。ミゲール・コットの攻撃をかわそうとステップバックしたユーリ・フォアマンがキャンパスに足を取られて崩れ落ちます。
「あ、右ヒザをひねっちゃったかな?」とユーリ・フォアマンを心配する管理人。右ヒザにサポーターをしているユーリ・フォアマンは試合前から右ヒザに違和感を感じていたか、負傷していたと思うのですが、このスリップダウンでさらに痛め、生命線であるフットワークが使えなくなってしまいます。
8ラウンド、ユーリ・フォアマンが最後の勝負をかけ、足を引きずりながら一発逆転のパンチを狙いますが、ミゲール・コットにパンチを叩き込むことはできません。そしてラウンド中盤、セコンドがタオルを投げ入れてギブアップ。「まあ、しょうがないよね」と思っていると、レフェリーのアーサー・マーカンテ・ジュニアが試合続行を指示します。
「ありゃ?終わりじゃないの?」と驚く管理人。この試合が行われているアメリカでは「タオルの投入はギブアップの意思表示にならない」らしく、レフェリーのアーサー・マーカンテ・ジュニアは試合続行を指示したようです。それにしても、一度はギブアップしようとしたユーリ・フォアマンのセコンドが試合を続けさせていることにビックリですね。
8ラウンドを何とか乗り切ったユーリ・フォアマンですが、9ラウンド開始早々、ミゲール・コットが得意の左ボディーブローをユーリ・フォアマンに叩き込み、ユーリ・フォアマンがダウン!この瞬間、レフェリーが試合をストップし、ミゲール・コットが9ラウンドTKO勝ちでユーリ・フォアマンを撃破しました。勝ったミゲール・コットは3階級制覇に成功です。
減量で苦しんでいたミゲール・コットですが、ひとつ階級を上げて本来の生き生きしたボクシングが戻ってきましたね。ヒザを痛めたユーリ・フォアマンは気の毒ですが、ミゲール・コットも手負いのユーリ・フォアマンにパンチを入れるのは気が引けるのか、戦いづらそうで、ちょっぴり後味の悪い試合になってしまいました。
3階級制覇を達成したミゲール・コットは今後スーパーウェルター級の中心になると思います。WBCチャンピオンのセルヒオ・マルチネスとの統一戦、一度敗れたマニー・パッキャオ、アントニオ・マルガリートとの再戦が実現すると最高ですね。でも、マニー・パッキャオとセルヒオ・マルチネスには負けちゃうかな?
試合結果
試合結果 | ミゲール・コットが9ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取に成功。再起戦で3階級制覇を達成しました。 |