WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ
チャンピオン | ロデル・マヨール(フィリピン) 戦績:31戦26勝20KO4敗1分 |
挑戦者 | オマール・ニーニョ(メキシコ) 戦績:33戦28勝11KO3敗1分1無判定 |
試合内容
5度目の挑戦で悲願の世界タイトルを奪取したロデル・マヨールが、メキシコ出身の好戦的なファイター、オマール・ニーニョを迎えて初防衛戦を行います。エドガル・ソーサにTKO勝ちを収め、世界チャンピオンに君臨するロデル・マヨールは、元チャンピオンのオマール・ニーニョの挑戦を退け、初防衛を果たすことができるでしょうか?
試合が始まると同時にコーナーを飛び出すロデル・マヨールとオマール・ニーニョ。どちらもガードを高く構えて体を小刻みに振りながら、相手の懐に飛び込んで一発一発強いパンチを打ち込みます。ロデル・マヨールもオマール・ニーニョも手数の多い好戦的なボクサーで、軽量級ながら相手を一発で打ち倒すパンチを持っていますね。
「マヨールもニーニョもボクシングスタイルがそっくりだよ。試合が進めば進むほど、体格、スピードで上回るマヨールのペースになりそうな気がするけど、ニーニョも地元メキシコの声援を受けて真っ向から勝負に行ってるね。これはめちゃめちゃかみ合いそうな気がするぞ」というのが1ラウンドを観た率直な感想です。
2ラウンドに入ると、ロデル・マヨールが手数を増やしてガンガン前へ出てオマール・ニーニョにプレッシャーをかけます。1ラウンドは、オマール・ニーニョの強引なインファイトに戸惑った感じのロデル・マヨールですが、2ラウンドはスピードを生かして思い切り良く踏み込み、右ストレート、左右のフックを打っていますね。
少しずつロデル・マヨールがペースを握りかけた3ラウンド。今度は挑戦者のオマール・ニーニョが手数を増やし、強引な打ち合いに持ち込んで主導権を奪い返そうとします。「ニーニョの左右のボディーブローが効果的だよ。マヨールは結構嫌がっているんじゃない?」と思っていると、2分すぎ、オマール・ニーニョの右アッパーがロデル・マヨールの下腹部を直撃!
「うわ!強烈なローブロー!」とチャンピオンのロデル・マヨールに同情する管理人。ローブローを受けたロデル・マヨールは、反則打をアピールしてファイティングポーズをとき、無防備な状態になります。レフェリーが両者の間に入ろうとした瞬間、オマール・ニーニョの強烈な左フックがロデル・マヨールのアゴを打ち抜き、ロデル・マヨールがダウン!
大の字に倒れたロデル・マヨールは意識をなくし、首にギブスをつけた状態で担架乗せられ、救急車で病院へ直行しました。いったんはオマール・ニーニョのKO勝ちとアナウンスされましたが、協議の結果、3ラウンド負傷引き分けとなり、ロデル・マヨールが回復しだい、オマール・ニーニョと直接の再戦を行うことが発表されました。
試合中に気を抜いたロデル・マヨールにも非があり、レフェリーを振り切ってローブローの後に攻撃したロデル・マヨールにも非があるので、個人的には「WBCとレフェリーは、もめそうな状況を再戦という形で上手くまとめたなあ」と感心しています。遺恨を残した「因縁の再戦」は初戦以上にヒートアップしそうですね。ロデル・マヨール、大丈夫かな?
試合結果
試合結果 | ロデル・マヨールが試合続行不可能により、3ラウンド負傷引き分け。再戦で決着をつけることが決定しました。 |