WBC世界フェザー級タイトルマッチ
チャンピオン | エリオ・ロハス(ドミニカ共和国) 戦績:22戦21勝13KO1敗 |
挑戦者 | グティ・エスパダス・ジュニア(メキシコ) 戦績:52戦45勝28KO7敗 |
試合内容
抜群の距離感とカウンターで世界チャンピオンに君臨するエリオ・ロハスが、ベテランのグティ・エスパダス・ジュニアを迎えて初防衛戦を行います。チャンピオンのエリオ・ロハスは2009年7月、粟生隆寛選手に判定勝ちを収め、初の世界タイトルを獲得。アマチュア(208戦205勝3敗)で培った堅実なボクシングで相手の良さを消し去るテクニシャンです。
挑戦者のグティ・エスパダス・ジュニアは2000年に世界タイトルを獲得。ボクシング史上初めて親子で世界チャンピオンになった輝かしい功績を持つ長身のボクサーファイターです。エリオ・ロハスが自慢のテクニックでグティ・エスパダス・ジュニアを封じ込めるのか?それとも、グティ・エスパダス・ジュニアが地元メキシコで10年ぶりのタイトルを奪還するのでしょうか?
試合は序盤からチャンピオン、エリオ・ロハスのペースで進みます。左ジャブで距離を測りながら、右ストレート、ロングの左フックをグティ・エスパダス・ジュニアの顔面に叩き込みます。グティ・エスパダス・ジュニアが接近してくると、エリオ・ロハスが強烈な右アッパーを突き上げ、さらにボディーへパンチを集め、グティ・エスパダス・ジュニアにダメージを与えます。
「ロハスもエスパダス・ジュニアも同じようなボクシングだけど、スピードが段違いだよ。エスパダス・ジュニアはロハスの動きに全くついて行けないなあ」というのが序盤を観た感想です。グティ・エスパダス・ジュニアも中間距離を得意とするボクサーですが、エリオ・ロハスに打っては離れられる苦しい展開が続きます。
8ラウンドに、グティ・エスパダス・ジュニアの右ストレートがエリオ・ロハスのアゴをクリーンヒットする場面がありましたが、エリオ・ロハスも右ストレートのカウンターで反撃。グティ・エスパダス・ジュニアは何とか突破口を見つけようと、必死に手を出していますが、スタミナが切れ、動きが鈍ってきました。
その後もエリオ・ロハスがグティ・エスパダス・ジュニアのパンチを空振りさせながら、カウンターをコツコツを打ち込むボクシングに徹し、完全に主導権を握ります。終始、距離を保って自分のボクシングを貫いたエリオ・ロハスが、グティ・エスパダス・ジュニアに反撃の機会を与えず、12ラウンド終了。エリオ・ロハスがグティ・エスパダス・ジュニアに大差の判定勝ちを収め、初防衛に成功しました。
エリオ・ロハスの良さばかりが目立った試合でした。決してパンチ力があるボクサーではありませんが、パンチを当てる上手さ、相手のパンチを空振りさせる目の良さは素晴らしいものがあります。一発で仕留めるパンチ力、または12ラウンド手を出し続けることができるスタミナがないと、エリオ・ロハスに勝つことは難しそうですね。
試合結果
試合結果 | エリオ・ロハスが12ラウンド大差の判定勝ちで初防衛に成功。管理人の採点は119-109でエリオ・ロハスの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
|