WBO世界スーパーバンタム級王座決定戦
同級2位 | ウィルフレド・バスケス・ジュニア(プエルトリコ) 戦績:18戦17勝14KO1分 |
同級3位 | マルビン・ソンソナ(フィリピン) 戦績:15戦14勝12KO1分 |
試合内容
3階級を制覇したウィルフレド・バスケスを父に持つウィルフレド・バスケス・ジュニアと、2階級制覇を狙うマルビン・ソンソナが激突するWBO世界スーパーバンタム級王座決定戦。プエルトリコの小さな強打者、ファン・マヌエル・ロペスが返上したタイトルをかけて若き2人のボクサーが拳を交えます。
ウィルフレド・バスケス・ジュニアは25歳、マルビン・ソンソナは19歳と若く、ウィルフレド・バスケス・ジュニアもマルビン・ソンソナもプロデビューから負けを知らないボクサーです。左ボディーブロー、右ストレートを得意とするウィルフレド・バスケス・ジュニアの攻撃的なボクシングが上回るのか?サウスポースタイルから繰り出されるマルビン・ソンソナの左ストレートのカウンターが炸裂するのか?無敗のボクサーが激突する注目の王座統一戦です。
試合はプレッシャーをかけながら左右のフックを上下に散らすウィルフレド・バスケス・ジュニアに対して、サウスポーのマルビン・ソンソナが半身になって構え、左ストレートのカウンターを狙う予想通りの展開でスタート。「バスケス・ジュニアの連打が決まるのが先か?ソンソナがカウンターのタイミングを合わせるのが先か?わかりやすい勝負になりそうだぞ」と試合の展開を観察する管理人。
ガンガン前へ出て自らパンチを打ち込むウィルフレド・バスケス・ジュニアと、相手の力を利用してカウンターを狙うマルビン・ソンソナ。2人のボクシングは対照的ですが、どちらも一瞬で勝負を決めてしまうパンチを持っているので、ウィルフレド・バスケス・ジュニアもマルビン・ソンソナもかなり警戒しながら戦っているようです。
2ラウンドに入ると、マルビン・ソンソナが左ストレートのカウンターを積極的に打ち始め、ウィルフレド・バスケス・ジュニアを威嚇します。減量失敗でスーパーフライ級の世界タイトルを失ったマルビン・ソンソナですが、一気に2階級上げて減量苦から解放されたのか、力強さが増していますね。
一方のウィルフレド・バスケス・ジュニアもガードを高く構えてパーリングでマルビン・ソンソナのパンチを叩き落としながら前進し、左右のフックを上下に打ち分ける見事なコンビネーションで応戦します。特に左フックのボディーブローが有効で、ラウンドが進むにつれて、マルビン・ソンソナが顔をしかめる場面が増えてきました。
「ソンソナはボディーがかなり苦しそうだよ」と思い始めた4ラウンド、試合が一気に加速します。ラウンドが始まると、ウィルフレド・バスケス・ジュニアがジワジワとプレッシャーをかけながら、マルビン・ソンソナをロープへ追い詰め、右ストレートから左ボディーのコンビネーションでマルビン・ソンソナをロープに釘付けにします。
「バスケス・ジュニア、チャンスだよ」と思わず叫ぶ管理人。その瞬間、ウィルフレド・バスケス・ジュニアの右ストレートがマルビン・ソンソナのガードの間をすり抜け、マルビン・ソンソナの顔がはね上がり、返す刀で強烈な左ボディーブロー!ウィルフレド・バスケス・ジュニアが得意とするパンチが、ガードを固めて顔面を守ろうとしたマルビン・ソンソナの肝臓を直撃し、マルビン・ソンソナはその場に崩れ落ちます。
顔をしかめて、その場に座り込んでしまったマルビン・ソンソナはカウント10以内に立ち上がることができず、ウィルフレド・バスケス・ジュニアが4ラウンドKO勝ちで悲願の世界タイトル奪取に成功しました。地元プエルトリコで見事なKO勝ちを飾ったウィルフレド・バスケス・ジュニア。自らの存在感だけでなく、3階級制覇を達成したウィルフレド・バスケス・シニアの功績も世間にアピールする見事なKO勝ちでした。史上4組目の親子世界チャンピオンの誕生です。
試合結果
試合結果 | ウィルフレド・バスケス・ジュニアが4ラウンドKO勝ちで無敗のまま世界タイトル奪取に成功。 |