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亀田興毅(かめだ・こうき)がデビッド・デラモラを迎えた2度目の防衛戦

WBA世界バンタム級タイトルマッチ

チャンピオン 亀田興毅(日本)
戦績:26戦25勝16KO1敗
挑戦者 デビッド・デラモラ(メキシコ)
戦績:23戦全勝16KO

亀田興毅選手とデビッド・デラモラの試合内容

3階級制覇チャンピオンの亀田興毅(かめだ・こうき)選手が全勝挑戦者のデビッド・デラモラを迎えて2度目の防衛戦を行います。初防衛戦でTKO勝利を飾ったサウスポーの亀田興毅選手。一撃一撃に力を込めてパンチを打ち込むデビッド・デラモラに対してどんなボクシングを展開するのでしょうか?

試合は、ジワリジワリとすり足で距離を詰めて右の大砲を打ち込みたいデビッド・デラモラに対して、亀田興毅選手が下がりながら距離を保ちながら左ストレート、右フックを狙う展開で始まります。コンパクトなカウンターを狙う亀田興毅選手とパワフルな連打で勝負したいデビッド・デラモラ。対照的なボクシングが展開されていますね。

「亀田選手はスピードを生かしてインサイドから的確なパンチを打ち込みたいな。足を止めた打ち合いを避けてフットワークを使いながら勝負したいね」と試合の行方を見守る管理人。捨てパンチのないデビッド・デラモラは、パンチを打ち込むことでリズムを作るタイプなので、できるだけ空振りさせてリズムを崩したいですね。

序盤はお互いが様子を見る展開が続き、迎えた3ラウンド1分すぎ。試合が大きく動きます。挑戦者のデビッド・デラモラが右ストレートを亀田興毅選手のアゴへ叩き込み、亀田興毅選手が後退。ロープを背負いながらもガードを固めて追撃を防ぐ亀田興毅選手ですが、デビッド・デラモラのパンチで右の目の上をカットしてしまいます。

「あ、パンチによるカットだ。嫌な場所(血が目に入る場所)が切れちゃったな。ストップされたら、TKO負けになっちゃうんで、傷口を広げないように戦いたいよ」と亀田興毅選手の傷口の状態を確認する管理人。それほど深いカットではないようですが、傷口が広がると厄介なことになりそうですね。

一気に仕掛けたいデビッド・デラモラは亀田興毅選手のガードの上から構わずパンチを打ち込んできます。ガードを固めて必死に耐える亀田興毅選手。「ディフェンスを大事に、このラウンドをしっかり耐えよう」と思っていると、3ラウンド残り1分、亀田興毅選手がカウンターの右フックを叩き込み、デビッド・デラモラの動きが一瞬止まります。

そして次の瞬間、右アッパーを狙ってきたデビッド・デラモラに対して、亀田興毅選手がコンパクトな左フックをアゴに打ち込み、デビッド・デラモラがダウン。「上手い!これはダメージあるよ」と見事なカウンターに拍手を送る管理人。亀田興毅選手は狙いすました抜群のカウンターで、ピンチをチャンスに変えましたね。

4ラウンドに入ると、挑戦者のデビッド・デラモラがラウンド開始直後にマウスピースをはめ直し、時間を稼ぎます。「デラモラ、したたかだよ。20秒くらい休めたんじゃないかな?」とデビッド・デラモラ陣営の作戦に思わずうなってしまう管理人。

これが功を奏したのか、ダメージを抱えながらもデビッド・デラモラが積極的にパンチを打ち込み、ポイントを取り返そうと前進を続けます。一方の亀田興毅選手は大振りのパンチが目立ち、クリーンヒットをもらってしまう悪循環に陥ります。

「亀田選手はコンパクトなパンチで応戦したいよ。インサイドから打てば当たるんだけどな」と亀田興毅選手のボクシングに注目する管理人。亀田興毅選手としては、持ち味のスピードを生かすため、一発狙いのボクシングではなく、コンパクトなパンチの連打で勝負したいですね。

ダウンを奪ってから手数が減ってしまった亀田興毅選手に対して、デビッド・デラモラはガムシャラに前進し、亀田興毅選手のガードの上からパンチを連打します。亀田興毅選手はデビッド・デラモラをリズムに乗せないためにも自分から攻撃を仕掛けたいですね。

7ラウンド中盤から終盤にかけて、亀田興毅選手がデビッド・デラモラに強烈な左ボディーブローを連打すると、デビッド・デラモラが苦しそうな表情を浮かべ、後退します。どちらもリズムに乗れず、主導権が行ったり来たりする我慢比べが続いていますね。

試合はこのまま一進一退の攻防が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。勝敗は3人のジャッジに委ねられ、結果は3人のジャッジすべてが亀田興毅選手を支持。亀田興毅選手がデビッド・デラモラに12ラウンド3-0の判定勝ちを収め、2度目の防衛に成功しました。

亀田興毅選手が苦しみながらも僅差の判定で全勝挑戦者のデビッド・デラモラを退けた試合でしたね。結果的に、3人のジャッジすべてがデビッド・デラモラの手数より亀田興毅選手の的確なパンチを支持しましたが、採点結果を聞くまでハラハラしていたボクシングファンも多いのではないでしょうか?

ダウンを奪ってから持ち味であるスピードを生かしたボクシングが姿を消し、デビッド・デラモラの反撃を許してしまった亀田興毅選手ですが、今回の苦戦が亀田興毅選手の武器をはっきり教えてくれたと思います。苦しい試合を乗り切った亀田興毅選手の次戦に期待しましょう。

亀田興毅選手とデビッド・デラモラの試合結果

試合結果 亀田興毅選手が12ラウンド3-0の判定勝ちで2度目の防衛に成功。
【公式ジャッジの採点結果】
  • 115-112
  • 115-113
  • 114-113
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