WBC世界ライトヘビー級タイトルマッチ
| チャンピオン | ジャン・パスカル(カナダ・ハイチ出身) 戦績:28戦26勝16KO1敗1分 |
| 挑戦者 | バーナード・ホプキンス(アメリカ) 戦績:59戦51勝32KO5敗2分1無効試合 |
ジャン・パスカル対バーナード・ホプキンスの試合内容
物議を呼んだ初対決から5か月。ライトヘビー級最強の称号を目指す世界チャンピオンのジャン・パスカルとボクシング史上最高齢の世界タイトル奪取を目指す46歳4か月のバーナード・ホプキンスがダイレクトリマッチ(再戦)で決着をつけます。
ジャン・パスカル対バーナード・ホプキンスの初戦は際どい判定の末、1人が挑戦者のバーナード・ホプキンスを支持しましたが、残り2人が引き分け。チャンピオンのジャン・パスカルが引き分けでタイトル防衛に成功し、バーナード・ホプキンスのボクシング史上最高齢での世界タイトル奪取という偉業は夢に終わりました。
ライトヘビー級屈指のスピードを誇るジャン・パスカルが「戦う伝説」バーナード・ホプキンスを打ち破ってスーパースターの道を歩み始めるのか?偉業達成に執念を燃やす「死刑執行人」バーナード・ホプキンスがジャン・パスカルを仕留めるのか?世界中のボクシングファンが注目する因縁の再戦です。
試合は距離を詰めて得意の右ストレートを当てようとする挑戦者のバーナード・ホプキンスに対して、チャンピオンのジャン・パスカルがフットワークを使って距離を保ちながら左右のフックを狙う展開で始まります。ジャン・パスカルは初戦以上に動いてスピード勝負に持ち込む作戦のようです。
1ラウンドは比較的静かな立ち上がりでしたが、2ラウンドに入ると、2人の距離が縮まり、ジャン・パスカルとバーナード・ホプキンスが接近戦でパンチを振りまわす場面が目立つようになります。スピードで上回るジャン・パスカルですが、地元カナダの大声援を受け、打ち合っても勝てるところを見せたいようですね。
「序盤から2人のプライドがぶつかり合ってるよ。予想以上に激しい打ち合いだな」と試合の行方を見守る管理人。3ラウンドに入ると、バーナード・ホプキンスがラウンド開始からプレッシャーをかけ、ジャン・パスカルも打ち合って応戦します。
「どちらのパンチも当たりそうだな」と思っていると、ラウンド中盤、バーナード・ホプキンスのオーバー・ハンド・ライトがジャン・パスカルのアゴを打ち抜き、ジャン・パスカルの動きが一瞬止まります。体の柔らかいジャン・パスカルはダメージを吸収して耐えましたが、倒れてもおかしくない威力でしたね。
「このままホプキンスのペースになるかな?」と思いましたが、4ラウンドに入ると、ジャン・パスカルがハンドスピードを生かして反撃。右フックをバーナード・ホプキンスのアゴにクリーンヒットさせ、試合の主導権を簡単に渡しません。
その後、一進一退の攻防が続きますが、6ラウンドに入ると、バーナード・ホプキンスが大きく距離を取って打ち気をそらしたり、舌を出したりしてジャン・パスカルを挑発しながら、ジャン・パスカルのリズムを崩しにかかります。7ラウンド開始前には、腕立て伏せをして、コーナーからなかなか出てこないジャン・パスカルを挑発。試合中に腕立て伏せをするボクサーを初めて観ました。
「ホプキンスのやりたい放題になってきたな。リズムを大事に戦うパスカルが全くリズムに乗れないよ」と改めてバーナード・ホプキンスの試合巧者ぶりに驚く管理人。バーナード・ホプキンスはジャン・パスカルをリズムに乗せないよう上手く戦っていますね。
バーナード・ホプキンスが左ジャブだけでなく、右ストレート、左右のフックをリードパンチとして自由自在に使うので、ジャン・パスカルはバーナード・ホプキンスの攻撃を全く読み切れず、迷いながら戦っている印象です。
試合中盤以降はバーナード・ホプキンスが主導権を握る展開が続きますが、11ラウンドと12ラウンドはジャン・パスカルが必死に手数を増やしてバーナード・ホプキンスをロープへ追い詰め、最後の力を振り絞って反撃。
12ラウンド中盤には、ジャン・パスカルの右フックがバーナード・ホプキンスのアゴを直撃し、バーナード・ホプキンスの腰が一瞬落ちます。ジャン・パスカルを応援するカナダのお客さんは大熱狂。勝利への執念を見せるジャン・パスカルは逆転KOを狙いに行きますが、バーナード・ホプキンスが完全に距離を取って逃げ切り態勢に入り、試合終了のゴングが鳴り響きます。
結果は3人のジャッジすべてがバーナード・ホプキンスを支持。バーナード・ホプキンスが46歳4か月で世界タイトル奪取に成功し、ジョージ・フォアマンが持つボクシング史上最高齢の世界タイトル奪取記録(45歳9か月)を17年ぶりに塗り替えました。
バーナード・ホプキンスがライトヘビー級最速のジャン・パスカル相手に試合巧者ぶりを見せつけ、ボクシングの歴史に残る偉業を達成しましたね。世界中のボクシングファンが「最強のおやじだよ。すげえ!」とバーナード・ホプキンスの快挙に拍手を送ったのではないでしょうか?最後まで息をのむ凄まじい試合だっただけに、鳥肌が立っちゃいました。
敗れたジャン・パスカルも凄かったんです。特に12ラウンドに放った右フックは管理人が観たバーナード・ホプキンスの試合で、バーナード・ホプキンスが一番ダメージを受けたパンチだと思います。「あわや逆転KO」というシーンでした。
しかし、世界チャンピオンベルトを持ってリングを去ったボクサーは「最強のおやじ」でした。ボクシングが玄人好みで「つまらない」と酷評されたこともありました。40歳を過ぎ、ミドル級時代に対戦相手から恐れられた「死刑執行人」の力強さが陰を潜めるようになりました。
それでも、46歳4か月でリングへ上がり、28歳のスピード豊かな世界チャンピオンを撃破しました。少しハニカミながら世界チャンピオンベルトを肩にかけたバーナード・ホプキンス。「最強のおやじ」の「最高にカッコイイ瞬間」でした。
ジャン・パスカル対バーナード・ホプキンスの試合結果
| 試合結果 | バーナード・ホプキンスが12ラウンド3-0の判定勝ちで世界タイトル奪取に成功。46歳4か月で戴冠を果たし、世界チャンピオンの最高齢記録を塗り替えました。管理人の採点は115-113でバーナード・ホプキンスの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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