WBA暫定世界バンタム級タイトルマッチ
チャンピオン | ウーゴ・ルイス(メキシコ) 戦績:29戦28勝25KO1敗 |
挑戦者 | フランシスコ・アルセ(メキシコ) 戦績:41戦31勝22KO7敗3分 |
ウーゴ・ルイス対フランシスコ・アルセの試合内容
軽量級屈指の攻撃力を誇るウーゴ・ルイスと好戦的なフランシスコ・アルセが再び拳を交えます。ウーゴ・ルイスとフランシスコ・アルセは2011年5月に対戦し、きわどい判定の末、ウーゴ・ルイスが判定勝ちを収めました。初対決から5か月、ウーゴ・ルイスとフランシスコ・アルセが直接の再戦で決着をつけます。
因縁のリマッチを制するボクサーは、強打を誇るチャンピオンのウーゴ・ルイスでしょうか?それとも、ホルヘ・アルセを兄に持ち、兄弟チャンピオンの実現を狙うフランシスコ・アルセでしょうか?亀田興毅(かめだ・こうき)選手がチャンピオンに君臨するバンタム級のサバイバルマッチが幕を開けます。
試合は、ガードを固めて距離を詰めながら力強いパンチを打ち込む挑戦者のフランシスコ・アルセに対して、チャンピオンのウーゴ・ルイスが左ジャブを突きながら距離を保ち、自慢の強打を打ち込むタイミングを探る展開で始まります。ウーゴ・ルイスは思った以上に慎重な立ち上がりですね。
「初戦が2度ずつダウンを奪い合う乱打戦だったんで、ルイスはアルセのパンチを警戒してディフェンスを大切に戦っている印象だよ。アルセも簡単に飛び込めないもんな」と両者の距離に注目する管理人。バンタム級ながら175センチの身長と長いリーチを誇るウーゴ・ルイスは打ち合いを避けてアウトボクシングに徹していますね。
「アルセは初戦と同じように打ち合いに巻き込みたいと思うんだけど、ルイスが徹底的に距離を保とうとするんで戦いづらそうだな。どうやって懐へ飛び込むのかな?」と思っていると、3ラウンド中盤、フランシスコ・アルセがウーゴ・ルイスをコーナーへ詰め、乱打戦に持ち込みます。
足を止めて打ち合うウーゴ・ルイスとフランシスコ・アルセ。どちらも強烈な左右のフックを打ち込みますが、パワーで上回るウーゴ・ルイスがフランシスコ・アルセを後退させます。ウーゴ・ルイスのパンチのほうが的確にフランシスコ・アルセをとらえていますね。
「ルイスのほうが距離をつかんでいるみたい。アルセは接近戦で勝負できないと苦しくなりそうだぞ」と思い始めた3ラウンド残り40秒。ウーゴ・ルイスが、前進するフランシスコ・アルセのガードの間を狙って強烈な右アッパーを突き上げ、フランシスコ・アルセからダウンを奪います。ダウンから立ち上がったフランシスコ・アルセですが、めっちゃダメージが深いですね。
一気に勝負を決めたいウーゴ・ルイスは距離を詰めて左右のフックをフランシスコ・アルセに打ち込みますが、フランシスコ・アルセが必死にクリンチをしてピンチをしのぎます。フラフラ状態のフランシスコ・アルセはタックルに近いクリンチで耐え抜き、3ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。
「アルセはめちゃめちゃダメージ深いよ。1分のインターバルでどれだけ回復できるかな?」とフランシスコ・アルセのダメージを確認する管理人。4ラウンドに入ると、ウーゴ・ルイスが開始と同時に飛び出してフランシスコ・アルセに猛然と襲いかかり、フィニッシュを狙います。
フランシスコ・アルセは全く足に力が入っていない状態で、ガードを固めることが精一杯。最後はウーゴ・ルイスのパンチを受け、フランシスコ・アルセがヨロヨロと後退したところで、セコンドがリングに入ってフランシスコ・アルセを助け、試合終了。ウーゴ・ルイスがフランシスコ・アルセに4ラウンドTKO勝ちを収め、因縁の再戦に快勝しました。
距離を完璧にコントロールしたウーゴ・ルイスがフランシスコ・アルセの連打を見事に封じ込めた試合でしたね。再戦に敗れ、兄弟チャンピオンの実現が夢に終わったフランシスコ・アルセはセコンドの飛び込んできた瞬間、「まだ戦えるよ」と怒りを露わにしていましたが、コンディションを考えると、ストップは妥当な判断だったと思います。ウーゴ・ルイスの戦術に感心した再戦でした。
ウーゴ・ルイス対フランシスコ・アルセの試合結果
試合結果 | ウーゴ・ルイスが4ラウンドTKO勝ちで2度目のタイトル防衛に成功。 |