WBC世界スーパーウェルター級タイトルマッチ

サウル・アルバレス対シェーン・モズリーの試合内容（前編）

無敗の快進撃を続ける若きチャンピオンのサウル・アルバレスが3階級制覇の実績を誇るベテランのシェーン・モズリーを迎えて4度目の防衛戦を行います。スーパースターの階段を駆け上げるサウル・アルバレスと百戦錬磨のシェーン・モズリーが激突する究極の新旧対決です。

世界中のボクシングファンが注目する新旧対決は、チャンピオンのサウル・アルバレスにとってスーパースターの地位を確立し、さらなるビッグマッチに進むための栄光の扉。一方、シェーン・モズリーにとっては世界タイトルを奪還し、健在ぶりをアピールするための運命の扉です。

強打と連打を誇る21歳のサウル・アルバレスが自らの拳で未来の扉を開くのでしょうか？それとも、40歳を迎え、今もなお世界のトップ戦線で戦い続けるシェーン・モズリーが時計の針を巻き戻すのでしょうか？ボクシング界の未来を左右する新旧対決の幕が開けます。

試合は、左ジャブを突きながら右ストレートを打ち込むタイミングを狙う挑戦者のシェーン・モズリーに対して、チャンピオンのサウル・アルバレスがガードをガッチリと構えてシェーン・モズリーのブロックし、打ち終わりを狙って力強いパンチを返す展開で始まります。

【Photo:The Ring Magazine】

「お、モズリーが積極的に出てきたよ。アルバレスはディフェンスを大事に戦いながら、チャンスがくれば一気に連打する作戦だね。モズリーが前に出て、アルバレスが迎撃する一番エキサイティングな展開になりそうだぞ」と期待に胸が膨らむ管理人。ベテランのシェーン・モズリーはサウル・アルバレスを攻撃に出させないよう、自分からプレッシャーをかけていますね。

2ラウンドに入ると、サウル・アルバレスが手数を増やしてパンチを上下に打ち分けます。サウル・アルバレスはシェーン・モズリーの打ち終わりを狙うボクシングから自分からパンチを打ち込むボクシングに切り替えようとしていますね。圧倒的な破壊力を誇るサウル・アルバレスが攻撃に出始めました。

お互いチャンスがあれば、積極的に攻撃するエキサイティングな展開が続き、迎えた3ラウンド。若きチャンピオンに予想外のアクシデントが発生します。3ラウンド中盤、頭と頭がぶつかり、偶然のバッティングによって、サウル・アルバレスが左まぶたをカットしてしまいます。

「あ、切れちゃった。それほど深いキズじゃないけど、目に血が入る場所が切れちゃったね。もしかすると、試合の流れを変えるバッティングになるかも」と若きチャンピオンのキズを心配する管理人。立ち上がりから落ち着いたボクシングを披露していたサウル・アルバレスですが、バッティングによる焦りが出てくるかもしれませんね。

4ラウンドに入ると、シェーン・モズリーがプレッシャーを強め、一気に主導権を握ろうとします。しかし、21歳で39戦のキャリアを誇るサウル・アルバレスは、シェーン・モズリーを勢いに乗せないよう、力強い左ジャブから右ストレートを叩き込み、簡単に主導権を渡しません。サウル・アルバレスの試合の流れを読む能力はすばらしいですね。

【Photo:The Ring Magazine】

一進一退の攻防で迎えた5ラウンド。サウル・アルバレスが初めて自分からプレッシャーをかけ、積極的にパンチを連打して攻撃を強めます。6ラウンドには、サウル・アルバレスが力強いコンビネーションを上下に打ち分けながらシェーン・モズリーを後退させ、パワフルなボクシングでシェーン・モズリーの攻撃を封じ込めます。

「アルバレスが出てきたよ。力強いパンチを上下に打ち分けるという意味では、アルバレスもモズリーも同じだけど、パンチの多彩さはアルバレスが一枚上手だね。ストレート、フック、アッパー、全部が強力だよ。しかも、打ち出したら止まらないもんな」とサウル・アルバレスのパワフルな連打に脱帽の管理人。

サウル・アルバレスを前に出さないよう、自分から積極的に攻撃を仕掛けていたシェーン・モズリーですが、サウル・アルバレスの連打をブロックするだけで精一杯になってきました。しかも、サウル・アルバレスが得意とする左ボディーブローがめちゃめちゃ効果的で、シェーン・モズリーの表情が曇ってきましたね。サウル・アルバレスが少しずつパワーでシェーン・モズリーを圧倒し始めてきました。

サウル・アルバレス対シェーン・モズリー（後編）へ続く