サウル・アルバレス対シェーン・モズリーの試合内容(後編)
サウル・アルバレスが少しずつ試合を支配し始め、後半戦へ突入します。7ラウンドが始まると同時にベテランのシェーン・モズリーが飛び出し、サウル・アルバレスに体を密着させてパンチを連打します。試合の主導権を取り戻すため、シェーン・モズリーが勝負に出てきました。
しかし、若きチャンピオンのサウル・アルバレスは、挑戦者のシェーン・モズリーが体を密着させてくると、得意の左ボディーブローを連打し、シェーン・モズリーに主導権を渡しません。サウル・アルバレスが頭脳的なボクシングでシェーン・モズリーの良さを消していますね。
「モズリーはボディーを打たれると苦しいよ。もしかしたら、ボディーでダウンするかもしれないね」と動きの鈍ってきたシェーン・モズリーの状態をチェックする管理人。サウル・アルバレスの強烈な左ボディーブローが百戦錬磨のシェーン・モズリーのスタミナを奪っています。シェーン・モズリーにとって一番苦しい展開ですね。
9ラウンド残り1分、サウル・アルバレスがシェーン・モズリーに強烈な左アッパーのボディーブローを突き上げ、シェーン・モズリーの体が丸まります。プライドをかけてダウンを拒否するシェーン・モズリーですが、並のボクサーならダウンしてもおかしくない凄まじい破壊力です。
「アルバレスが上下にパンチを強振し始めたね。一撃の破壊力は凄まじいよ。モズリーはよく耐えたね。前回のパッキャオ戦は全く何もできなかったモズリーだけど、この試合は勇敢なボクシングでアルバレスに応戦してるよ」と新旧スーパースターに大きな拍手を送る管理人。
10ラウンドに入ると、劣勢のシェーン・モズリーが逆転KOを狙って自分からパンチを打ち込み、前へ出ます。一方のサウル・アルバレスは、シェーン・モズリーのパンチをブロックしながら、多彩なパンチを上下に打ち分けて応戦。試合終盤に入り、どちらもスタミナを消耗していますが、必死にパンチを出して相手を倒そうとしていますね。
【Photo:The Ring Magazine】
「アルバレスのガードの隙間を突いて、モズリーのパンチも結構入っているよ。モズリーがしつこく前進を続けるんで、タフなアルバレスがヘロヘロになってるね。モズリーもかなりダメージを抱え、スタミナを消耗していると思うんだけど、めちゃめちゃ勇敢なボクシングだよ」と3階級制覇の実績を誇る「戦う伝説」の闘志に脱帽の管理人。
世界中のボクシングファンが注目した2011年のマニー・パッキャオ戦で期待を大きく裏切ったシェーン・モズリー。試合前、「モズリーは厳しいだろうな。ワンサイドゲームになるかも」と生意気な予想をしていた管理人ですが、サウル・アルバレスのパワフルなボクシングに真っ向から立ち向かう勇敢なシェーン・モズリーの姿を目にして、「モズリー様、申し訳ございません。浅はかな管理人をお許しください」と深く謝罪したい気持ちです。
試合終盤に入っても、お互いが最後までパンチを激しく交換し、KOを狙う壮絶な打ち合いが続きます。最後まで両者が持てる力を出し切り、12ラウンド終了のゴング。世界中のボクシングファンが注目した究極の新旧対決の勝敗は3人のジャッジに委ねられます。
結果は、3人のジャッジすべてがサウル・アルバレスを支持。若きスーパースターのサウル・アルバレスが百戦錬磨のシェーン・モズリーに3-0の判定勝ちを飾り、世界タイトルの4度目の防衛に成功しました。
サウル・アルバレスもシェーン・モズリーも全力を尽くした感動的な新旧対決でしたね!判定の結果は大差でサウル・アルバレスの勝ちしたが、敗れたシェーン・モズリーも誇り高い勇敢なボクシングで世界中のボクシングファンに大きな感動を与えてくれた試合だったと思います。
究極の新旧対決で強烈な存在感をみせつけたサウル・アルバレス。試合を重ねるにつれて、着実にレベルアップしている若き世界チャンピオンの底が見えないポテンシャルに無限の可能性を感じたボクシングファンは管理人だけではないでしょう。
ビッグネームの「シュガー」シェーン・モズリーに圧勝し、スーパースターの扉をこじ開けた「カネロ」サウル・アルバレス。ボクシング史上初の6階級制覇を成し遂げたオスカー・デラホーヤが「カネロ(スペイン語でシナモン)とシュガー、どっちが甘いか見てみよう」と例えた新旧対決は、サウル・アルバレスの輝ける未来を暗示した名勝負でした。サウル・アルバレスもシェーン・モズリーも最高にかっこよかったです!
サウル・アルバレス対シェーン・モズリーの試合結果
試合結果 | サウル・アルバレスが12ラウンド3-0の判定勝ちで4度目の世界タイトル防衛に成功。 【公式ジャッジの採点結果】
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