WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
チャンピオン | 粟生隆寛(日本) 戦績:25戦22勝10KO2敗1分 |
挑戦者 | ターサク・ゴーキャットジム(タイ) 戦績:50戦46勝3敗1分 |
粟生隆寛選手とターサク・ゴーキャットジムの試合内容
2階級制覇チャンピオンの粟生隆寛(あおう・たかひろ)選手が世界ランキング1位のターサク・ゴーキャットジムを迎えて3度目の防衛戦を行います。2012年4月6日は粟生隆寛選手の28回目の誕生日。粟生隆寛選手は指名挑戦者のターサク・ゴーキャットジムを撃破して、誕生日に華を添えることができるでしょうか?
試合は、粟生隆寛選手とターサク・ゴーキャットジムがどちらも右ジャブを突きながら、得意の左ストレートを狙う展開で始まります。距離を詰めてパンチを打ち込みたい挑戦者のターサク・ゴーキャットジムに対して、チャンピオンの粟生隆寛選手は出入りのフットワークを使いながらカウンターを狙っていますね。
「粟生選手もターサクも立ち上がりから積極的だよ。ボクシングの相性を考えると、噛み合いそうな試合だぞ」と一進一退の攻防を見守る管理人。手数が減ったほうが一気に主導権を奪われる壮絶な我慢比べになりそうな雰囲気です。
前回のデビス・ボスキエロと戦った防衛戦はカウンターを狙いすぎて手数が少なく、リズムを崩してしまった粟生隆寛選手ですが、この試合は右ジャブがよく出ています。顔面だけでなく、ボディーへ散らす左ストレートも効果的ですね。
序盤はお互いに一歩も譲らない展開が続き、迎えた7ラウンド中盤。粟生隆寛選手が懐へ飛び込んでくるターサク・ゴーキャットジムに強烈な左アッパーを突き上げ、ターサク・ゴーキャットジムの動きが止まります。
「ナイスカウンター!これは効いたよ!」と応援に熱が入る管理人。タフなターサク・ゴーキャットジムでなければ、倒れていてもおかしくない強烈な一撃でしたね。粟生隆寛選手はターサク・ゴーキャットジムのパワーに慣れてきたのか、自分から積極的に攻撃を仕掛けていますね。
試合終盤は、ダメージと疲労で動きの鈍った挑戦者のターサク・ゴーキャットジムに対して、チャンピオンの粟生隆寛選手が右ジャブを連打しながら左ストレートのカウンターを打ち込む展開が続きます。試合はこのまま粟生隆寛選手のペースで進み、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。
採点の結果、3人のジャッジすべてが粟生隆寛選手を支持。粟生隆寛選手が激しい打ち合いの末、指名挑戦者のターサク・ゴーキャットジムに12ラウンド判定勝ちを飾り、3度目のタイトル防衛に成功しました。
粟生隆寛選手のパンチの的確さと手数がターサク・ゴーキャットジムの強打を上回った壮絶な死闘でしたね。前回の防衛戦で評価を下げてしまった粟生隆寛選手ですが、積極的なボクシングで最強の挑戦者を退けたことで失った評価以上のものを手にしたのではないでしょうか?
この試合の粟生隆寛選手は右ジャブがよく出ていて、カウンターも的確でした。カウンターを狙いすぎてパンチが全く出なかった前回の防衛戦の「待ちのボクシング」と違って、自分から攻撃を仕掛けて相手を誘う積極的なカウンターが印象的でしたね。
試合によって若干ムラがある粟生隆寛選手ですが、最強の挑戦者に打ち勝ち、「自分から仕掛けたときは真価を発揮するね。やっぱり強いよ」と改めて証明した3度目の防衛戦。自らの誕生日を祝う見事な勝利に大きな拍手を送りたいです!WBAチャンピオンの内山高志選手と雌雄を決する「禁断の日本人チャンピオン対決」が現実味を帯びてきたかも。
粟生隆寛選手とターサク・ゴーキャットジムの試合結果
試合結果 | 粟生隆寛選手が12ラウンド3-0の判定勝ち。3度目の世界タイトル防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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