IBF世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦
ランキング3位 | ファサイ・サックリーリン(タイ) 戦績:38戦36勝20KO2敗 |
ランキング4位 | マルティン・オノリオ(メキシコ) 戦績:38戦31勝16KO6敗1分 |
ファサイ・サックリーリン対マルティン・オノリオの試合内容
ランキング3位のファサイ・サックリーリンとランキング4位のマルティン・オノリオが世界タイトル挑戦をかけて拳を交えます。挑戦者決定戦を制して、チャンピオンのファン・カルロス・サルガドと対戦するボクサーはどちらでしょうか?
試合は、お互いが立ち上がりから持ち味を発揮する一進一退の攻防となります。ガードを固めながら懐へ飛び込んで右ストレートを強振するファサイ・サックリーリンに対して、178センチのマルティン・オノリオは懐の深さを生かして中間距離から左ジャブを突きながらパンチをボディーに集めて応戦します。
「ファサイはどれだけ辛抱して懐で勝負できるか、オノリオは懐に入れないため、どれだけパンチを出し続けられるか、我慢比べになりそうだぞ」と両者のボクシングに注目する管理人。ファサイ・サックリーリンは一撃一撃に力を込めて、マルティン・オノリオは連打を重視してパンチを打ち込んでいますね。
一撃一撃に力を込めてパンチを打ち込むファサイ・サックリーリンですが、マルティン・オノリオがファサイ・サックリーリンの強打を警戒して十分に距離を取って戦うので、自慢の強打が届かない展開が続いています。
一方のマルティン・オノリオは前進するファサイ・サックリーリンのプレッシャーを感じながらも回転の速いパンチを上下に打ち分けて攻撃。決して強いパンチではありませんが、ときどき急所をとらえるクリーンヒットがファサイ・サックリーリンの顔面、ボディーに決まっています。
「中盤に入って、オノリオが少しずつファサイの動きを読み始めてきたかな?ファサイはガードの上からでもいいんで、パンチを当ててオノリオにプレッシャーをかけたいよ」と一進一退の攻防に注目する管理人。どちらが主導権を握ってもおかしくない展開が続いていますね。
中盤以降も一進一退の攻防が続き、どちらも決定的なチャンスを作れないまま、試合終了のゴングが鳴り響きます。結果は、2人のジャッジがマルティン・オノリオ、1人がファサイ・サックリーリンを支持。マルティン・オノリオがファサイ・サックリーリンに12ラウンド判定勝ちを収め、世界タイトル挑戦権を獲得しました。
マルティン・オノリオが手数とリーチの長さを生かしてファサイ・サックリーリンのパワーを封じ込めた試合でしたね。「手数を評価するか」「一発の威力を評価するか」で採点が分かれそうな難しい試合でしたが、結果的にマルティン・オノリオのコンパクトな連打が挑戦権獲得の決め手になりました。
スーパーフェザー級と言えば、内山高志選手がWBA、粟生隆寛選手がWBCの王座に君臨する階級。マルティン・オノリオとファサイ・サックリーリンの試合を観戦した率直な感想は「ボクシングの総合力を比較すると、日本人チャンピオンのほうがはるかに上じゃない?」です。
特に内山高志選手はチャンピオンクラスじゃないと勝負にならないので、「ボクシング界の将来を担う逸材」と言われる若きWBOチャンピオンのエイドリアン・ブローナーやユリオルキス・ガンボアなどの強豪と戦って、日本人ボクサーの底力を見せつけてほしいです。日本ボクシング界のレベルの高さを実感した挑戦者決定戦でした。
ファサイ・サックリーリン対マルティン・オノリオの試合結果
試合結果 | マルティン・オノリオが12ラウンド2-1の判定勝ち。 【公式ジャッジの採点結果】
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