WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
チャンピオン | ノニト・ドネア(フィリピン) 戦績:30戦29勝18KO1敗 |
WBC世界スーパー バンタム級名誉王者 |
西岡利晃(日本) 戦績:46戦39勝24KO4敗3分 |
西岡利晃選手とノニト・ドネアの試合内容(前編)
ついに「この日」がやって来ました!日本人初の名誉チャンピオンに認定された「スピードキング」西岡利晃選手が、ボクシングの本場アメリカで4階級制覇チャンピオンの「フィリピンの閃光」ノニト・ドネアと激突します。
西岡利晃選手とノニト・ドネアの対戦は激戦区スーパーバンタム級の頂点を決める「最強決定戦」。ノニト・ドネアが持つWBOタイトル(IBFタイトルは直前に返上)、WBCダイヤモンド、リングマガジンの3本のベルトを争うビッグマッチです。
前人未到の夢舞台へ足を踏み入れた西岡利晃選手。日本ボクシング界の歴史を変えてきた「スピードキング」は、世界中のボクシングファンが注目する「スーパーバンタム級最強決定戦」で「軽量級最強」のノニト・ドネアを撃破できるでしょうか?運命のゴングが鳴り響きます。
試合は、鋭い左ジャブから右ストレートを上下に打ち分ける4階級制覇チャンピオンのノニト・ドネアに対して、西岡利晃選手は右ガードを高く上げてノニト・ドネアのパンチをブロックする展開で始まります。
【Photo:The Ring Magazine】
「西岡選手はドネアの左フックを警戒して右のガードをディフェンスに使っているね。ドネアはパワーよりスピードを重視したパンチを打って、西岡選手の様子を探っているみたい。さあ、どっちが主導権を握るかな?」と立ち上がりの両者に注目する管理人。
1ラウンドの西岡利晃選手は、ほとんどパンチを打つことなく、まずはノニト・ドネアのパンチの軌道を確認することに専念したようです。会場から早くもブーイングが聞こえていますが、お互いに気にすることなく、深追いを避けながら戦力を分析していますね。
「怖いくらいの緊張感があるよ。立ち上がり、全くパンチを打っていない西岡選手がどこで攻撃に転じるかな?タイミングを確認する意味でも、早めに左ストレートを打ち込みたいね」と思っていると、3ラウンド、西岡利晃選手がジワリジワリとプレッシャーをかけ始めます。
「あ、西岡選手が出てきた。ドネアも西岡選手が出てきたことに気が付いて、パンチを連打した後にバックステップして、西岡選手が踏み込むタイミングでカウンターを狙っているね。前後左右に移動するフットワークがめっちゃ厄介だなあ。簡単に左ストレートを打たしてくれないもん」とノニト・ドネアが誇る抜群のフットワークにうなってしまう管理人。
【Photo:The Ring Magazine】
西岡利晃選手はノニト・ドネアの正面だけでなく、左足の外側に踏み込んだり、一回踏み込んだ後にもう一度インサイドに踏み込んだり、左ストレートを当てるための工夫をしていますが、ノニト・ドネアはパンチを打ち終わるとすぐにポジションを変え、西岡利晃選手から離れます。
「ドネアのコンディションが抜群だね。動きも軽やかで、パンチのキレも申し分ないよ。西岡選手が左フックを警戒しているんで、右ストレートと左アッパーのコンビネーションで試合を組み立てながら、西岡選手のガードをこじ開けようとしているみたい。さすがに強いなあ」と「軽量級最強」の実力を目の当たりする管理人。
お互いの距離が縮まり始めた6ラウンド。試合が大きく動きます。自分から前へ出て、左ストレートを打ち込む西岡利晃選手に対して、ノニト・ドネアが回転の速いパンチで応戦。パワーではなく、スピードを重視したパンチで西岡利晃選手を突き放します。
「西岡選手が勝負に出てるよ。ドネアに自由を与えないため、ロープに詰めたいなあ」と思っていると、6ラウンド2分、ノニト・ドネアが左ボディーブローからコンパクトな左アッパーを突き上げ、西岡利晃選手が尻もちをついてダウン!
【Photo:The Ring Magazine】
「うぎゃ!ガードの真ん中を打ち抜かれちゃったね。西岡選手のダメージはどうだろう?」と西岡利晃選手のコンディションを確認する管理人。足元が少しフラフラしていますが、動けないほどのダメージではないようです。
不屈の闘志で試合を続行する西岡利晃選手。試合再開と同時に襲いかかるノニト・ドネア。このダウンをきっかけに「スーパーバンタム級最強決定戦」は静から動へ転じます。