WBA・WBC世界スーパーミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | アンドレ・ウォード(アメリカ) 戦績:25戦全勝13KO |
挑戦者 | チャド・ドーソン(アメリカ) 戦績:34戦31勝17KO1敗2無効試合 |
アンドレ・ウォード対チャド・ドーソンの試合内容(前編)
WBAとWBCの世界スーパーミドル級タイトルを保持する「神の子」アンドレ・ウォードとWBC世界ライトヘビー級タイトルを持つ「バッド」チャド・ドーソンがスーパーミドル級を舞台に拳を交えます。階級を超越した大注目のチャンピオン対決です。
「スーパーミドル級最強」を決めるスーパーシックス・トーナメントを制して、一躍トップボクサーの仲間入りを果たしたアンドレ・ウォード。「戦う伝説」バーナード・ホプキンスを撃破して底力を証明したチャド・ドーソン。世界中のボクシングファンが注目する旬のチャンピオン対決は予想外の結末を迎えました。
【Photo:The Ring Magazine】
試合は、体格で上回るサウスポーのチャド・ドーソンが右ジャブを突きながらジワリジワリとプレッシャーをかけ、アンドレ・ウォードをロープに追い込もうとする展開で始まります。チャド・ドーソンが立ち上がりから主導権を握ろうとしていますね。
「お!ドーソンがいきなり出てきたね。ウォードは左ジャブを突いて距離を測りながらカウンターを狙ってるみたい。あ、ウォードの左フックが当たった!」と立ち上がりの攻防に釘付けになる管理人。
「序盤はお互いに手の内を探りながら戦うんじゃないかな?」と予想していたのですが、チャド・ドーソンがいきなり仕掛けてきましたね。一方のアンドレ・ウォードはチャド・ドーソンの突進を止めるため、力強いカウンターで応戦。めっちゃスリリングな立ち上がりです。
「ここまでアグレッシブな立ち上がりになるなんて、全く予想できなかったなあ。このハイペースで進むと12ラウンドまで行かないんじゃないかな?」と思い始めた3ラウンド。試合が大きく動きます。
チャド・ドーソンがアンドレ・ウォードにプレッシャーをかける展開が続き、迎えた3ラウンド残り40秒。アンドレ・ウォードが右ストレートをボディーに打ち込み、チャド・ドーソンのガードが下がった瞬間、コンパクトな左フックを顔面へ返します。
【Photo:The Ring Magazine】
電光石火のコンビネーションブローをもらってしまったチャド・ドーソンはリングに手をついてダウン!アンドレ・ウォードの高速の左フックがチャド・ドーソンのアゴを打ち抜きましたね。
「うわ、すげえ!優れた動体視力を誇るドーソンがまともにもらっちゃったよ。タイミングも角度も申し分のない完璧なコンビネーションブローだったね。すごいなあ、ウォード」と潜在能力の高さを証明した「神の子」に大きな拍手を送る管理人。
【Photo:The Ring Magazine】
ダウンから立ち上がったチャド・ドーソン。3ラウンド残り30秒を何とか耐え抜き、インターバルを迎えましたが、足取りが重く、明らかに動きが鈍っています。見た目以上にダメージが深そうですね。
4ラウンドが始まると、ダウンを奪われたチャド・ドーソンが主導権を奪い返そうと反撃に出ようとします。しかし、アンドレ・ウォードが狙い澄ました左フックをチャド・ドーソンのアゴに打ち込み、2度目のダウンを奪います。
「いやー、ドーソンは苦しい展開になっちゃったなあ。減量苦の影響もあって、序盤から勝負に出たと思うんだけど、ウォードのベストショットをまともにもらっちゃったね。足に全く力が入ってないよ。焦点も定まってないもん」とチャド・ドーソンの状態を確認する管理人。
絶体絶命のピンチに陥ったチャド・ドーソン。絶好のチャンスを手にしたアンドレ・ウォード。世界中のボクシングファンが「旬のボクサーが激突する夢のチャンピオン対決」と期待した大一番は、全く予想しなかった一方的な展開になってきました。