WBC世界スーパーミドル級挑戦者決定戦
ランキング1位 | ニコラ・シジェロカ(モンテネグロ) 戦績:25戦全勝7KO |
ランキング2位 | サキオ・ビカ(カメルーン出身・オーストラリア) 戦績:37戦30勝21KO5敗2分 |
ニコラ・シジェロカ対サキオ・ビカの試合内容
全勝のニコラ・シジェロカと悲願の世界タイトル奪取を狙うサキオ・ビカが世界タイトルの挑戦権をかけて激突します。ベテラン対決を制して、チャンピオンのアンドレ・ウォードに挑戦する権利を獲得するボクサーはどちらでしょうか?
試合は、3度の世界タイトル挑戦経験を持つサキオ・ビカが左ジャブを突きながら距離を詰め、パワフルなパンチを打ち込む展開で始まります。一方のニコラ・シジェロカはガードを高く構えながらコンパクトなワンツーで応戦していますね。
2ラウンドに入ると、サキオ・ビカが、アッパーを顔面とボディーに打ち分ける攻撃を使い始めます。特に、みぞおちを狙う右アッパーが強烈で、ニコラ・シジェロカの体が丸くなるくらいの破壊力です。
「パワーはビカが一枚上手かな?シジェロカはディフェンスを大事に戦っているけど、ビカを勢いに乗せないために、パンチを打って攻撃を食い止めたいね。シジェロカは手数で勝負できるかな?」とニコラ・シジェロカの作戦に注目する管理人。
3ラウンドに入ると、ニコラ・シジェロカが体重を前にかけて足に力を入れてパンチを打ち始め、サキオ・ビカの猛攻を食い止めようとします。ニコラ・シジェロカ陣営も「止めなきゃ、やばい」と感じているのかもしれませんね。
「シジェロカは頑張りどころだよ」と思い始めた4ラウンド中盤。ニコラ・シジェロカがコンパクトなワンツーをサキオ・ビカの顔面に叩き込み、さらに強烈な右ストレートをテンプルへ打ち込みます。
【Photo:The Ring Magazine】
「おおお、ナイスパンチ」と思った直後、サキオ・ビカが強烈な右ストレートをニコラ・シジェロカのテンプルへ叩き込んで応戦。ニコラ・シジェロカが一撃でフラフラになってしまう破壊力です!
「うわ!一撃でひっくり返しちゃったよ。ビカも『ここが勝負』って感じてるんだね。シジェロカが攻撃に転じた直後だけに、メンタルのダメージが大きいなあ」とサキオ・ビカの強打に驚く管理人。サキオ・ビカが強打と負けん気の強さで主導権を取り戻しましたね。
中盤以降は、お互いが左ジャブから右ストレートや左右のフックを狙う展開が続きます。スタミアの消耗で少しずつ動きが鈍ってきたサキオ・ビカですが、ニコラ・シジェロカはスタミナの消耗に加えて、ダメージの蓄積で体が動かなくなってきている印象です。
悲願の世界タイトル奪取に向けて粘るニコラ・シジェロカは、最終ラウンドにコンパクトな右ストレートをサキオ・ビカのアゴに叩き込みますが、サキオ・ビカが耐え、試合終了のゴングが鳴り響きます。
勝敗は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがサキオ・ビカを支持。強豪との対戦経験が豊富なサキオ・ビカが全勝のニコラ・シジェロカに12ラウンド大差の判定勝ちを飾り、世界タイトル挑戦権を獲得しました。
サキオ・ビカのパワーとタフネスが、全勝のニコラ・シジェロカのボクシングを封じ込めた試合でしたね。ニコラ・シジェロカは4ラウンドで勝負に行ったのですが、サキオ・ビカがワンパンチで流れを取り戻し、そのまま主導権を握りました。
大差の判定勝利を飾ったサキオ・ビカは「スーパーミドル級最強」のアンドレ・ウォードに挑戦する権利を手にしました。なお、サキオ・ビカは、2010年11月にアンドレ・ウォードの世界タイトルに挑戦した経験があります。
初戦は、アンドレ・ウォードのスピードに苦しめられ、自慢の強打を封じまれたサキオ・ビカが判定負けを喫する内容に終わりました。サキオ・ビカの実力は誰もが認めるところだと思うのですが、過去に挑戦したチャンピオンがジョー・カルザゲ、ルシアン・ビュテ、アンドレ・ウォードなんですよ。「相手が悪いよ」と同情しちゃう強豪ばかりです。
サキオ・ビカはボクシングのスタイルを変えて戦うタイプじゃないので「どこまで持ち味を磨き上げられるか」が世界タイトル奪取のカギになりそうですね。悲願の世界タイトル奪取を目指すサキオ・ビカの4度目の挑戦に注目しましょう。めっちゃ強いんだけどなあ。
ニコラ・シジェロカ対サキオ・ビカの試合結果
試合結果 | サキオ・ビカが12ラウンド大差の判定勝ち。アンドレ・ウォードへの挑戦権を獲得しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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