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誇り高き王座統一戦!オースティン・トラウト対サウル・アルバレス(前編)

WBA・WBC世界スーパーウェルター級王座統一戦

WBAチャンピオン オースティン・トラウト(アメリカ)
戦績:26戦全勝14KO
WBCチャンピオン サウル・アルバレス(メキシコ)
戦績:42戦41勝30KO1分

オースティン・トラウト対サウル・アルバレスの試合内容(前編)

多彩なリードパンチと抜群をフットワークを兼ね備えた全勝サウスポーのオースティン・トラウトとメキシコが誇る若きスーパースターのサウル・アルバレスが激突する王座統一戦。全勝チャンピオンと無敗チャンピオンのめちゃめちゃ楽しみな頂上対決ですね。

オースティン・トラウト対サウル・アルバレスの勝者は、ボクシング界の頂点に君臨するフロイド・メイウェザーの次期挑戦者の最有力候補になる可能性が高く、頂点へ駆け上がるためのサバイバルマッチです。無敗対決を制して「最強」の称号へ近づくチャンピオンはどちらでしょうか?

試合は、鋭い右ジャブで突き放し、左ストレートを狙うWBAチャンピオンのオースティン・トラウトに対して、WBAチャンピオンのサウル・アルバレスがガードを固めて上半身を小刻みに振りながら距離を詰めようとする展開で始まります。

大観衆も興奮
【Photo:Showtime

「カネロ(サウル・アルバレスのニックネーム)が普段より頭の位置を変えながら戦ってるね。トラウトの右ジャブを空振りさせて、そのまま踏み込んで、パンチを打ち込む作戦かな?トラウトは手数とフットワークで距離を保つ作戦みたい。めちゃめちゃ緊張感のある立ち上がりだなあ」と両雄の作戦に注目する管理人。

2ラウンドに入ると、サウル・アルバレスが左ジャブを使いながら、プレッシャーを強めます。「ジャブの出来は、勝敗を左右するひとつのポイントになるかもしれないなあ」と思っていると、サウル・アルバレスがオースティン・トラウトをロープに追い込み、左フックから右アッパーを打ち込みます。

「ロープ際の攻防もポイントになりそうだぞ。カネロはロープに詰めて得意の連打を上下に打ち分けたいね。トラウトはロープに詰まらず、カネロの突進をいなしたいよ。ボクシングの魅力が凝縮された王座統一戦だね」と序盤の攻防に大興奮の管理人。

3ラウンドに入ると、サウル・アルバレスがワンツーを多用し始め、距離を保とうとするオースティン・トラウトに最短距離で迫ります。サウル・アルバレスはラウンドごとに攻撃の目線を変えながら、抜群のディフェンス技術を誇るオースティン・トラウトを詰めようとしている印象です。

「カネロもトラウトも普段の2倍疲れる試合だね。細かいフェイントを入れまくっているんで、フィジカルだけじゃなくて、メンタルもかなり消耗しそうな展開だよ。あらゆるタフネスが試される我慢比べになりそうだぞ」と究極のチャンピオン対決に興味津々の管理人。

激しい主導権争い
【Photo:Showtime

5ラウンドに入ると、サウル・アルバレスが距離を詰める時間的な間隔が短くなり、チャレンジする回数が増えます。オースティン・トラウトはロープから回り込んで、サウル・アルバレスの連打を回避していますが、かなりプレッシャーを感じているようです。

「カネロが少しずつ距離を詰める感覚をつかんできたかな?まだ前半戦だけど、2人ともすごい汗のかき方だなあ」と思い始めた6ラウンド、オースティン・トラウトが飛び込んできたサウル・アルバレスに左アッパーのボディブローを叩き込み、サウル・アルバレスの動きが止まります。

「ありゃ?カネロの動きが止まったね。みぞおちに入ったんで、呼吸ができないのかな?トラウト、チャンスだよ」と思った瞬間、オースティン・トラウトが攻撃へシフトし、右ジャブを突きながらプレッシャーをかけます。

一方のサウル・アルバレスはディフェンスに重点を置いて、オースティン・トラウトの連打を外します。6ラウンド終了間際には、オースティン・トラウトがサウル・アルバレスをロープに詰めますが、サウル・アルバレスが強烈な右アッパーで応戦。一進一退のすさまじい攻防が繰り広げられています。

激しい主導権争いが続き、迎えた7ラウンド開始直後。オースティン・トラウトの右ジャブに合わせて、サウル・アルバレスが右ストレートのカウンターをアゴに打ち込み、オースティン・トラウトがヨロヨロとリングに手を突いてダウン!足に力が入っていない「生まれたての子馬」のようです。

ダウンを奪うサウル・アルバレス
【Photo:Showtime

「うぎゃ、めっちゃ効いた!防御勘のいいトラウトがまともにもらっちゃったね。めちゃめちゃコンパクトな右ストレートだったなあ」とメキシコが誇る若きスーパースターに大きな拍手を送る管理人。ダウンから立ち上がったオースティン・トラウトですが、ダメージは深そうですね。

攻勢を強めるサウル・アルバレスは、左ジャブを軽く突きながら、強烈な右ストレートと右フックを打ち込みます。一方のオースティン・トラウトは右ジャブの数を増やし、サウル・アルバレスが飛び込んでくると、左ストレートを打ち込んで応戦。サウル・アルバレスを手数で押し返そうとします。

「ダメージの影響で、フットワークが使えないトラウトだけど、さすがだよ。カネロは無理に攻めずに急所を打ち抜いてダメージを与える作戦かな?自分のスタミナとトラウトの力の残り具合を考えて、長丁場も視野に入れている印象だね。ボクシングのすべてが詰まったラウンドだよ」と両者に大きな拍手を送る管理人。

主導権を握るため、序盤からスタミナと神経を削りながら、激しい攻防を続ける2人の無敗チャンピオン。「メキシコの至宝」サウル・アルバレスが「ノーダウト」オースティン・トラウトからダウンを奪い、両雄のプライドがぶつかり合う名勝負は、運命の終盤へ突入します。

次の記事 オースティン・トラウト対サウル・アルバレス(後編)へ続く
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4階級制覇の実績を誇る「プエルトリコの英雄」ミゲール・コットと2階級制覇を目指す「メキシコの至宝」サウル・アルバレスがついに激突。絶大な人気を誇る新旧スーパースター対決です!

WBC世界スーパーフェザー級チャンピオンの三浦隆司選手も同じイベントに登場します。

テレビ放送日時 11月21日(土)HBOでPPVライブ中継(アメリカ)
11月22日(日)WOWOWで11時から生中継(日本)
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