マニー・パッキャオ対ブランドン・リオスの試合内容(後編)
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ガードを固めながら前進を続け、パンチを打ち込もうとするブランドン・リオスに対して、マニー・パッキャオがフットワークを使うボクシングに切り替え、迎えた5ラウンド序盤。マニー・パッキャオが鋭い左ストレートを叩き込み、ブランドン・リオスの顔面が跳ね上がります!
「うわっ、効いた!リオスは、パッキャオのパンチがどこから飛んでくるかわからないんで、ガードを固めて距離を詰めるようになっちゃったね。パンチを打ちながら詰めないと、パッキャオのスピードがますます生きてくるんじゃないかな?」と後手後手に回るブランドン・リオスを心配する管理人。「パックマン」マニー・パッキャオがブランドン・リオスを飲み込み始めたようです。
試合の後半は、完全なマニー・パッキャオのペースになり、ガードを固めるブランドン・リオスにパンチを浴びせる場面が続きます。パンチを連打しながらKOのチャンスを狙うマニー・パッキャオ。KO負けを必死に回避しようと我慢を続けるブランドン・リオス。終盤は、マニー・パッキャオが一方的に攻め込み、ブランドン・リオスが耐えるシーンが続き、試合終了のゴングが鳴り響きます。
【Photo:HBO】
勝敗は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがマニー・パッキャオを支持。2連敗で引退の危機に直面した「パックマン」マニー・パッキャオが「新時代の激闘王」ブランドン・リオスに12ラウンド大差の判定勝ちを飾り「ゲームオーバー」を回避しました。
マニー・パッキャオがフットワークと手数を生かしたボクシングで、ブランドン・リオスを圧倒した試合でしたね。最後は「パッキャオがリオスをKOできるか」に焦点が絞られるくらいのワンサイドな展開になりました。5ラウンドに入り、マニー・パッキャオがフットワークを使い始めたことで、試合の大きく流れが変わった印象を受けました。
最後までKOを狙ったマニー・パッキャオは11ラウンドの立ち上がりに「軽いジャブを突きながら、わざと下がってカウンターの左ストレートを狙っていた」ように感じました。ただ、ブランドン・リオスのダメージがめっちゃ深く、ガードを固めてKOを回避することが精一杯だったので、逆に、ガードがオープンにならず、強いパンチを打ち込むことができなかったようです。
【Photo:HBO】
正直なところ、立ち上がりの3ラウンドが終わった時点で「リオスが耐えながらボディとアッパーを打ち込む展開が続くと、パッキャオは試合が進めば進むほど苦しくなるかもしれないなあ」と思っていたんです。ブランドン・リオスとロバート・ガルシアが用意した「パッキャオ対策」は「お!」と思わせてくれる作戦でした。
でも、マニー・パッキャオは試合中に作戦を切り替え、完璧にゲームをコントロール。直前の試合で、ファン・マヌエル・マルケスに強烈なKO負けを喫しているので、慎重に戦ったことは間違いないと思いますが、マニー・パッキャオらしさを十分に感じることができる再起戦だったのではないでしょうか?
世界中のボクシングファンが注目する再起戦で、ブランドン・リオスに快勝したマニー・パッキャオ。タフなブランドン・リオスをKOすることこそできませんでしたが、マニー・パッキャオの武器である「あらゆる角度から打ち込むパンチ」と「フットワーク」「スタミナ」を実感できた復活劇でした。来年は「強弱をつけた連打」の復活に期待ですね!
マニー・パッキャオ対ブランドン・リオスの試合結果
試合結果 | マニー・パッキャオが12ラウンド判定勝ち。連敗を2でストップし、復活をアピールしました。 【公式ジャッジの採点結果】
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