勝負の終盤!フロイド・メイウェザーの逃げ切りか?マニー・パッキャオの反撃か?
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9ラウンドに入ると、マニー・パッキャオが距離を取ろうとするフロイド・メイウェザーを追い回し、強引に距離を詰めます。一方、フロイド・メイウェザーは大きく左右に動き始め、距離が詰まると、カウンターとクリンチで決定打を封じ込めます。マニー・パッキャオは強引にクリンチを振りほどこうとしていますが、フロイド・メイウェザーが体格的なアドバンテージをうまく使っています。
「決定打はないけど、9ラウンドと10ラウンドは、パッキャオが盛り返したはず。残り2ラウンドを連取できれば、パッキャオはひっくり返せるんじゃないかな?逃げるメイウェザーを捕まえたい!」と大興奮の終盤です。ところが、11ラウンドに入り、フロイド・メイウェザーが右フックをスイングして強烈な先制攻撃!積極的な連打でマニー・パッキャオにプレッシャーをかけます。
「ウソでしょ?デビュー当時のメイウェザーだよ。パッキャオの反撃ムードが吹き飛んじゃったかも。勝負のラウンドだったんだけどなあ」とフロイド・メイウェザーの試合運びのうまさに言葉が出てきません。ラスト2ラウンドは、フロイド・メイウェザーがマニー・パッキャオの反撃を許さず、12ラウンド終了のゴング。ドリームマッチの勝敗は、3人のジャッジにゆだねられます。
【Photo:HBO】
採点の結果、3人のジャッジすべてが、フロイド・メイウェザーを支持。プロのリングで一度も負けを味わったことがない「パウンド・フォー・パウンド・キング」フロイド・メイウェザーが、ファンの期待を背負ってリングへ上がった「ピープルズ・チャンピオン」マニー・パッキャオに12ラウンド判定勝ちを飾り「究極のスーパースター対決」で大きな大きな勝利を手にしました。
フロイド・メイウェザーが的確なパンチと巧みな試合運びを駆使して、マニー・パッキャオの持ち味を封じ込めた試合でしたね。内容はめっちゃ玄人好みだったわけですが、フロイド・メイウェザーの先制攻撃、マニー・パッキャオの4ラウンドの連打、フロイド・メイウェザーの11ラウンドの右フックをはじめ「究極のドリームマッチ」にふさわしい緊張感いっぱいの頂上対決でした。
特に「最強のディフェンスマスター」と「最強のオフェンスマスター」の持ち味が発揮された4ラウンドの攻防はテンションがめちゃめちゃ上がりました!世界の強豪を飲み込んできた「パックマン」マニー・パッキャオがフロイド・メイウェザーのガードを破ることができず、連打をやめちゃったシーンは、フロイド・メイウェザーが負けない理由をわかりやすく物語っていると思います。
【Photo:HBO】
正直なところ、ファン目線で言うと「実現することがすべての頂上対決」でした。理由は、フロイド・メイウェザーもマニー・パッキャオも「ボクシングの常識」に真っ向から立ち向かったスーパースターだからです。すべてのボクサーがパワーとフィジカルに恵まれ、バッタバッタと相手を倒せるわけではありません。でも、テクニカルなボクサーにも大金を稼ぐ扉が開かれました。
すべてのボクサーが環境に恵まれ、ボクシングを始められるわけではありません。でも、すばらしい仲間と出会い、適正な階級を選び、ボクシングを続けることができれば、アメリカンドリームをつかめることが証明されました。ファン目線で言うと、正反対の道を選び、頂点へのぼり詰めた2人のスーパースターが、あらゆるタイプのボクサーに希望を与えたことが一番うれしいです!
世界中のファンが見守った究極のドリームマッチで「最強伝説のラストピース」マニー・パッキャオを撃破した「孤高の天才」フロイド・メイウェザー。改めて「メイウェザーがモチベーションと集中力を最大限まで高めて試合をすると、誰も勝てないんじゃないかな?」と感じた夢の36分間でした。1試合で1億ドルを稼ぐディフェンシブなボクサーはもう出てこないだろうなあ。
フロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオの試合結果
試合結果 | フロイド・メイウェザーの12ラウンド判定勝ち。 【公式ジャッジの採点結果】
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