ピーター・クイリンは圧巻の右ストレートを誇る驚異のハードパンチャー
アメリカ出身のピーター・クイリンは、強烈な右ストレートを武器に全勝で激戦区ミドル級の頂点へ駆け上がったハードパンチャーです。真っ向からパワーでねじ伏せるファイトスタイルが、ピーター・クイリンの大きな魅力ですね。
ニックネームは「キッド・チョコレート」。2階級制覇の実績を誇るキューバ出身の名チャンピオンのリングネームが、そのままニックネームになっているそうです。管理人は、元祖「キッド・チョコレート」の試合を観たことがないので、両雄を比較できないんですけど、いつか元祖「キッド・チョコレート」の試合を観て、両雄の特徴を比較できたら楽しいだろうなあ。
ピーター・クイリンのボクシングは単純明快。左ジャブで距離を測定して、強烈な右ストレートを「ガツン」と叩き込む一撃強打のボクシングです。右ストレートが当たれば、対戦相手が倒れちゃうので、ピーター・クイリンの試合は「目の離せない楽しさ」がありますね。
【Photo:Showtime】
一撃強打でファンを魅了するピーター・クイリンは2005年6月にプロデビュー。1ラウンドKO勝ちで白星を手にすると、自慢の強打を武器に26連勝を飾り、迎えた2012年6月。スーパーウェルター級の3団体のタイトルを統一した実績を誇るロナルド・ライトと対戦します。
試合は、ピーター・クイリンが序盤からロナルド・ライトを圧倒し、12ラウンド大差の判定勝ち。シェーン・モズリーやフェリックス・トリニダードを撃破した経験を持つベテランのロナルド・ライトを圧倒し、存在感と世代交代を強烈にアピールする快勝でした。
ロナルド・ライトを引退に追い込んだピーター・クイリンは2012年10月、WBO世界ミドル級チャンピオンのハッサン・ヌダム・ヌジカムに挑戦。結果は、ピーター・クイリンの12ラウンド大差の判定勝ち。合計6度のダウンを奪う圧勝劇で、悲願の世界タイトル奪取に成功します。
激戦区ミドル級の世界タイトルを全勝で奪取したピーター・クイリンは2013年4月、初防衛戦でサウスポーのフェルナンド・ゲレロと対戦。結果は、7ラウンドTKO勝ちで初防衛に成功。合計4度のダウンを奪い、世界中のボクシングファンに「クイリン、強し」を印象付ける圧勝でした。
初防衛に成功したピーター・クイリンは2013年10月、2度目の防衛戦でガブリエル・ロサドと激突。2ラウンドにダウンを奪いますが、4ラウンドにカウンターの右ストレートをもらってしまい、大ピンチに陥ります。しかし、何とか持ちこたえ、10ラウンドTKO勝ちでタイトル防衛に成功。大苦戦の末、タイトルを守り抜いた試練の防衛戦でした。
苦戦を乗り越えたピーター・クイリンは2014年4月、3度目の防衛戦でベテランのルーカス・コネチニーと対戦。結果は12ラウンド大差の判定勝ち。ファイターのルーカス・コネチニーにプレッシャーをかけられる展開が続きましたが、左ジャブから試合を組み立て、ルーカス・コネチニーの突進を封じた防衛戦でした。ピーター・クイリンの新しい一面を見ることができた試合でしたね。
王座を返上したピーター・クイリンは2015年4月、挑戦者としてWBO世界ミドル級チャンピオンのアンディ・リーに挑戦するはずでした。ところが、計量をパスできず、ノンタイトルマッチで激突。立ち上がりに2度のダウンを奪ったピーター・クイリンですが、アンディ・リーのねばり強い攻撃に手を焼き、ダウン応酬の末、12ラウンド引き分けに終わりました。
一撃強打の右ストレートを武器に強烈な輝きを放つピーター・クイリン。戦うたびにファンを増やしている「キッド・チョコレート」はゲンナディ・ゴロフキンとセルヒオ・マルチネスの双璧をターゲットに、悲願のビッグマッチを実現することができるでしょうか?パワーだけじゃなくて、スピードも兼ね備えた身体能力の高い強打者です。
ピーター・クイリンのプロフィール
ニックネーム | キッド・チョコレート |
誕生日 | 1983年6月22日 |
戦績 | 32戦31勝22KO1分 |
獲得タイトル |
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