エリスランディ・ララはオースティン・トラウト戦でテクニックを見せつけられるか?
熱望したビッグマッチに興奮が隠せないようです!WBA世界スーパーウェルター級暫定チャンピオンのエリスランディ・ララが12月7日(日本時間12月8日)に対戦するオースティン・トラウトの印象とビッグマッチにかける意気込みを語りました。
「トラウト戦は待ちに待ったビッグマッチだ。人生最大のチャンスだよ!今までトラウトのようなビッグネームと対戦するチャンスをもらえなかったけど、前回のアルフレド・アングロ戦が評価されたと思う。ダウンを奪われちゃったけど、試合に勝つことができて、ファンのみんなにもすごく喜んでもらえたからね。アングロ戦は大きな一歩を踏み出す転機になったね」
「ビッグマッチを続けられるかどうかは、今回のサウスポー対決にかかっていると思うんだ。サウスポーのトラウトと戦えることはすごく楽しみだよ。どちらもテクニシャンで興味深いと思わないかい?みんなに笑われちゃうかもしれないけど、トラウトをKOできる気がするんだ。トラウトがリングで耐え切れなくなるくらいパンチを浴びせ続けるつもりだよ」
【Photo:Showtime】
待望のビッグマッチを手にしたエリスランディ・ララの喜びがあふれているコメントですね!エリスランディ・ララ本人が語っているように、アルフレド・アングロ戦の名勝負が、今回のオースティン・トラウト戦を引き寄せたことは間違いありません。2013年のボクシング名勝負のトップ10に入る激闘だったと思います。すさまじいサバイバルマッチでした!
記憶に残る名勝負を勝ち抜いたエリスランディ・ララは、すぐにオースティン・トラウト戦を熱望。対戦を直訴し、オースティン・トラウトも受けて立つことを表明しました。さらに、エリスランディ・ララはパンチを当てることさえ難しいテクニシャンのサウスポーに、まさかのKO宣言。エリスランディ・ララのなかで「何かが変わった」のかな?
エリスランディ・ララと同じキューバ出身で、期待通りの活躍で世界チャンピオンになったユリオルキス・ガンボアやギジェルモ・リゴンドーは全勝をキープしているのですが、アメリカやメキシコのファンから「前半にポイントを奪って、後半になると逃げる」と酷評され、希望するビッグマッチを実現できない厳しい状況に追い込まれています。
逆に、エリスランディ・ララは、戦うたびに少しずつ評価を高めて、ファンのハートをキャッチ。最近はチャンスになると、必ずKOを狙う姿勢が目立ちます。攻撃的なボクシングにシフトしたことで、パンチをもらう場面が増えたことも事実ですが、エリスランディ・ララは「ファンを喜ばせることはプロボクサーの絶対条件」と力強く宣言しています。
エリスランディ・ララの軌跡を振り返ってみると、アルゼンチン出身でアメリカで大成功しているセルヒオ・マルチネスを思い出します。セルヒオ・マルチネスもエリスランディ・ララもテクニシャンのサウスポー。本来は「打たせずに打つボクサー」ですが、ある程度の被弾を覚悟で攻撃にシフトしたことでファンが一気に増えたんです。
勝ちにこだわるなら、無理をして攻撃にシフトする必要はないはずです。でも、外国人ボクサーがアメリカで生き抜くための道を考え抜いた答えが「攻撃型」だったと思うんですよ。セルヒオ・マルチネスやエリスランディ・ララは海外出身のボクサーがアメリカで評価されるためのエッセンスが詰まった「お手本」のようなボクサーではないでしょうか?
ファンのハートをキャッチした激闘を勝ち抜き、念願のビッグマッチを引き寄せたエリスランディ・ララ。強豪のオースティン・トラウトを撃破して、さらに大きな「アメリカンドリーム」をつかむことができるでしょうか?エリスランディ・ララの作戦に注目です!