全勝王者のピーター・クイリンが王座返上!マット・コロボフ戦を回避した理由は?
ミドル級の全勝チャンピオンが王座を返上です!WBO世界ミドル級チャンピオンに君臨していたピーター・クイリンが3度の防衛に成功したタイトルを返上することを発表し、ファンの間で驚きの声があがっています。タイトルを返上したピーター・クイリンはTwitter(ツイッター)でファンに向けてメッセージを配信。王座返上の理由を次のように語っています。
「WBO世界ミドル級チャンピオンだったことを誇りに思うよ。私の試合を楽しみにしてくれたファンのみんなに感謝したい。みんなのサポートが戦い続ける原動力なんだ。同時に、タイトルを返上することを認めてくれたWBOにも感謝したい。輝く未来を切り開くためにも努力を続けるよ」
いやー、ビックリしました!ピーター・クイリンは「ミドル級最強」の称号を手にするWBA世界ミドル級チャンピオンのゲンナディ・ゴロフキンに対抗できる「本命」。連打でKOするゲンナディ・ゴロフキンと違って、得意の右ストレートを打ち込み、一撃で試合を終わらせてしまうピーター・クイリン。異なる強打者の王座統一戦を期待していたファンの皆さんも多いのではないでしょうか?
WBOは、チャンピオンのピーター・クイリンとランキング1位のマット・コロボフに対して、対戦交渉を行うことを指示していました。「おおお、全勝対決。ハードパンチャーのクイリンとサウスポーのコロボフはタイプが全く違うね。自分のボクシングを貫いたボクサーが勝ちそうな雰囲気だよ。ナイスなマッチメイク!」と密かに期待していました。
マット・コロボフは試合に同意してサインを済ませ、ピーター・クイリンのサイン待ちだったんです。ところが、ピーター・クイリンがタイトル返上を決意し、ピーター・クイリン対マット・コロボフの全勝対決は流れてしまいました。ちなみに、ピーター・クイリンはマット・コロボフ戦で140万ドル(1ドル100円でざっくりと換算して1億4000万円)のファイトマネーを受け取る予定でした。
「140万ドルが大金だってことは、もちろん理解してるよ。いろいろ言われていることも事実だね。でも、自分の決断を信じているんだ。世界タイトルは別のボクサーの手に渡ってしまうけど、ミドル級の他団体のチャンピオンに挑戦するチャンスはゼロじゃない。ファンのみんなが期待してくれる試合を実現することは不可能じゃないよ。自分が信じる道を進みたいだけなんだ」
正直なところ「世界タイトルを保持していたほうが他団体のチャンピオンと対戦できる可能性は高いんじゃないかな?王座統一戦のほうが大きな話題になるよね?」と思ってしまうのですが、本人や家族にしか理解できない「葛藤(かっとう)」や「オトナの事情」があったのかな?いずれにしても魅力的なボクサーなので、別の角度からビッグマッチを実現してほしいですね。