アントニオ・ターバー対ジョナサン・バンクスのヘビー級サバイバルマッチが実現
ヘビー級のトップ戦線に生き残るベテランはどちらでしょうか?映画「ロッキー・ザ・ファイナル」に出演した経験を持つ元IBF世界ライトヘビー級チャンピオンのアントニオ・ターバーとトレーナーとしても活躍しているジョナサン・バンクスが9月27日(日本時間9月28日)に対戦することが発表されました。トップ戦線の生き残りをかけたヘビー級サバイバルマッチですね。
2階級制覇を目指すアントニオ・ターバーは「マジックマン」のニックネームを持つサウスポーのベテラン。自分から攻めることもカウンターを狙うこともできるサウスポーの強打者です。パンチが多彩で、左ストレート、左フック、左アッパー、右フックのいずれのパンチでもKOすることができる強みがあります。パンチを当てる技術はめちゃめちゃ高いですね。
ライトヘビー級時代、圧倒的な強さを誇っていたロイ・ジョーンズをリングに沈め、一躍スポットライトを浴びることになったアントニオ・ターバー。「ライトヘビー級はターバーが主役になるかな?」と思ったのですが、バーナード・ホプキンスとチャド・ドーソンに大事な試合で敗れてしまい「ターバー時代」の扉を開くことはできませんでした。
【逮捕や出場停止を乗り越え、45歳のアントニオ・ターバーは復活できるか?】
2012年には、禁止薬物の使用が発覚し、出場停止の処分が下されたアントニオ・ターバー。正直なところ「引退するかもしれないなあ」と思っていました。でも、2013年11月にヘビー級を新たな主戦場にして復帰。復帰戦でマイク・シェパードに4ラウンドTKO勝ちを飾っています。マイク・シェパードを沈めた最後の左フックは、相変わらずのタイミングの良さでした!
一方、ジョナサン・バンクスは「ヘビー級最強」の称号をほしいままにする3団体統一世界ヘビー級チャンピオンのウラディミール・クリチコのトレーナーを務めながら、リングで戦い続ける実力者。世界タイトル挑戦まで、あと一歩に迫っていたのですが、2013年6月、再戦で激突したセス・ミッチェルに12ラウンド判定負けを喫してしまいました。
そんなこんなで、アントニオ・ターバーとジョナサン・バンクスのどちらにとってもトップ戦線の生き残りをかけた絶対に負けられない戦いです。アントニオ・ターバーは45歳、ジョナサン・バンクスは32歳。アントニオ・ターバーもジョナサン・バンクスも悲願の世界ヘビー級タイトル獲得を目指して、引退と背中合わせで戦っているので、見応えのあるサバイバルマッチになりそうです。
アントニオ・ターバーとジョナサン・バンクスのボクシングを考えると、どちらかと言えば、玄人好みの試合になると予想しています。でも、アントニオ・ターバーもジョナサン・バンクスも当たれば倒せるパンチを持っているので、一発で試合が終わっちゃったり、試合展開がひっくり返ったりする可能性は十分にありますね。主導権争いに注目しながら楽しみたいヘビー級対決です!