3団体統一世界スーパーフライ級タイトルマッチ(WBA・WBC・IBF)
3団体統一世界 S・フライ級チャンピオン |
ビック・ダルチニャン(オーストラリア・アルメニア出身) 戦績:33戦31勝25KO1敗1分 |
WBA暫定世界 S・フライ級チャンピオン |
ホルヘ・アルセ(メキシコ) 戦績:56戦51勝39KO4敗1分 |
試合内容
WBA、WBC、IBFの3本のベルトを持つ、3団体統一世界スーパーフライ級チャンピオンのビック・ダルチニャンが、WBA暫定世界スーパーフライ級チャンピオンのホルヘ・アルセと激突する3団体統一世界スーパーフライ級タイトルマッチ。軽量級を代表する人気ボクサー同士が拳を交える楽しみな統一戦ですね。
2008年11月、クリスチャン・ミハレスに9ラウンドKO勝ちを収め、3本のベルトを統一したビック・ダルチニャン。多くのボクシングファンが「スーパーフライ級最強」と認める軽量級屈指の倒し屋です。ワンパンチで相手をマットに沈める威力とタイミングを持っている強振型のサウスポーですね。
一方のホルヘ・アルセは2008年11月、イシドロ・ガルシアに4回TKO勝ちで下し、3階級制覇を達成した連打型の人気ボクサー。接近戦で真価を発揮する手数の多いファイターで、特にメキシカン特有の左ボディーブローは強烈です。
好戦的なボクサー同士の統一戦は序盤から緊張感のある展開。ビック・ダルチニャン、ホルヘ・アルセとも「一撃で試合を終わらせるパンチ」を持っているので、両者とも普段の試合より慎重な立ち上がりです。接近戦で戦いたいホルヘ・アルセに対して、ビック・ダルチニャンが「飛び込んできたら、カウンターを打ち込むぞ」とプレッシャーをかけています。
1ラウンドを観て、「お互いハードパンチャーだけど、スピードにかなりの違いがあるなあ。アルセはサウスポーが苦手なんで、ダルチニャンのスピードにかなり苦戦しそうだぞ」と感じた管理人。ホルヘ・アルセが突っ込んでくると、ビック・ダルチニャンは右フックを打って、右に回り込み、距離を保ちながら的確にカウンターを取っています。ホルヘ・アルセは決して器用なボクサーではないので、こうなると苦しいですね。
4ラウンドに入ると、ビック・ダルチニャンが飛び込んでくるホルヘ・アルセに対して、「ファイター殺し」の左アッパーを打ち始め、ラウンド中盤にはホルヘ・アルセのアゴにクリーンヒット!ビック・ダルチニャンに抱きついて、ダウンを免れたホルヘ・アルセですが、かなりのダメージです。
このビックパンチ以降、ビック・ダルチニャンが完全に試合を支配します。左ジャブ、左フックを振りながら、飛び込んでくるホルヘ・アルセに対して、カウンターの左ストレート、左アッパーを打ち込む理想的な展開。ビック・ダルチニャンの強打に耐え続けたホルヘ・アルセですが、試合が進むにつれて、クリーンヒットをもらう場面が増え、11ラウンド終了後に試合ストップ。ビック・ダルチニャンがホルヘ・アルセに圧勝し、タイトル防衛に成功しました。
ビック・ダルチニャン、めちゃめちゃ強かったですね。敗れはしましたが、勇敢で打たれ強いホルヘ・アルセなので、11ラウンドまで耐えることができたと思います。並のボクサーなら前半で打ち倒されている内容でしたからね。クリスチャン・ミハレス、ホルヘ・アルセに連続KO勝ちしたビック・ダルチニャン。「レイジング・ブル」を止めることができるボクサーはいるのでしょうか?
試合結果
試合結果 | ビック・ダルチニャンが11ラウンド終了TKO勝ちでタイトル防衛に成功。 |