WBC世界バンタム級タイトルマッチ
チャンピオン | 長谷川穂積(日本・真正ボクシングジム) 戦績:27戦25勝9KO2敗 |
挑戦者 | ブシ・マリンガ(南アフリカ共和国) 戦績:21戦18勝2敗1分11KO |
試合内容
WBC世界バンタム級チャンピオンの長谷川穂積選手が指名挑戦者のブシ・マリンガを迎えて8度目の防衛戦に挑みます。スピード豊かなサウスポーで、2008年6月に行われたクリスチャン・ファッシオ戦、2008年10月に行われたアレハンドロ・バルデス戦の最近2試合は、どちらも2ラウンドKO勝ちで防衛に成功し、圧倒的な強さを発揮しています。
日本ボクシング界のエース、長谷川穂積選手が8度目の防衛戦で対戦するのは、ランキング1位の指名挑戦者、ブシ・マリンガ。2008年6月、元チャンピオンのウィラポン・ナコンルアンプロモーションに4ラウンドTKO勝ちを収め、長谷川穂積選手への挑戦権を掴み取りました。世界タイトル初挑戦で、タイトル奪取を狙います。
サウスポー同士の世界戦は、まずお互いが右ジャブを突き合い様子を見る展開で始まります。「体格はマリンガが上だけど、スピードは長谷川選手が上だな。大きいパンチに注意して戦えば、試合が進むにつれて、長谷川選手が試合を支配しそうだぞ」というのが第一印象です。
ところが、試合は管理人の第一印象を大きく覆す展開となります。1ラウンド1分過ぎ、リング中央で右回りを続けながら戦う長谷川穂積選手が、ブシ・マリンガの左アッパーをかわして、すかさず強烈な左ストレートを顔面へ叩き込みます。パンチを受けたブシ・マリンガはリング中央からコーナーまで吹っ飛び、ダウン!
日本のエースが奪ったダウンに沸き上がる会場とは裏腹に、長谷川穂積選手本人はとても冷静な表情でブシ・マリンガが立ち上がるのを待っています。そして、レフェリーの「ファイト」がかかると同時に詰め寄るチャンピオン。ブシ・マリンガの状態を観察するように、軽い右ジャブを放った後、強烈な左ストレートをテンプルに打ち込みます。
一瞬動きが止まり、足元がふらつくブシ・マリンガ。この状態を確認すると、チャンピオンの長谷川穂積選手は回転の速い連打を集め、最後は左フックをテンプルへ打ち込み、この試合2度目のダウンを奪います。挑戦者のブシ・マリンガは何とか立ち上がりましたが、かなりダメージは深いですね。
「1ラウンドの残り時間は1分弱、倒せるかな?」とテレビ画面に表示される時計をチラリと見る管理人。先ほどのダウンと違って、今度はレフェリーの「ファイト」がかかると同時に、長谷川穂積選手がものすごいラッシュで試合を決めに行きます。
足元がおぼつかないながらも、必死にパンチを出すブシ・マリンガに対して、長谷川穂積選手は力強い左ストレートを中心にがむしゃらに攻め込みます。そして、最後は肩越しの左ストレートをブシ・マリンガのテンプルへ打ち込み、ブシ・マリンガがヒザをついたところで、レフェリーが試合をストップ。長谷川穂積選手が1ラウンドTKO勝ちで8度目の防衛に成功しました。
長谷川穂積選手、圧倒的な強さでしたね。ランキング1位の指名挑戦者、ブシ・マリンガ相手に、この内容ですから、「強い」としか言いようがないです。この勝利で、最近3試合の戦績は、1ラウンド防衛1回、2ラウンド防衛2回。改めて、日本ボクシング界のエースの驚異的な強さを証明する結果となりましたね。
試合結果
試合結果 | 長谷川穂積選手が圧巻の1ラウンドTKO勝ちでタイトル防衛。世界戦の連続防衛記録を8に伸ばしました。 |