WBA世界フライ級タイトルマッチ
チャンピオン | 亀田大毅(日本) 戦績:19戦17勝11KO2敗 |
挑戦者 | 坂田健史(日本) 戦績:43戦36勝17KO5敗2分 |
試合内容
悲願の世界タイトルを手にした亀田大毅選手が、元世界チャンピオンの坂田健史選手を迎えて初防衛戦を行います。坂田健史選手がデンカオセーンに敗れて世界王座から陥落したのが2008年12月。そのデンカオセーンから2010年2月の再戦で世界タイトルを奪った亀田大毅選手。新旧対決が終わったとき、運命のチャンピオンベルトを手にするボクサーは亀田大毅選手でしょうか?それとも坂田健史選手でしょうか?因縁の対決が幕を開けます。
試合は1ラウンドからパンチを打ち合うスリリングな展開。ガードを固めて左ジャブを突きながら距離を詰めようとする坂田健史選手に対して、亀田大毅選手は坂田健史選手の左ジャブに合わせて右ストレートのカウンターを打ち込む作戦です。亀田大毅選手、坂田健史選手のどちらも長丁場に備えて意識的にボディーブローを打ち込んでいますね。
2ラウンドに入ると、坂田健史選手がプレッシャーを強め、ボディーを中心にコンパクトなパンチを打ち込みます。ガードを低く構えてボディーワークでパンチをかわそうとする亀田大毅選手と、ガードをガッチリ構えてパンチをブロックする坂田健史。打ち合う展開が続くと、ディフェンスの違いが後半戦のスタミナやダメージの違いを生むかもしれませんね。
3ラウンドに入ると、開始直後から亀田大毅選手がボディーブローを連打。坂田健史選手も足を止めて回転の速い連打で応戦します。お互い一歩も譲らない激しい打ち合いですね。ラウンド中盤には、偶然のバッティングで、坂田健史選手が右まぶたをカット。その影響があったのか、ラウンド終盤には、亀田大毅選手の強烈な左フックのカウンターが坂田健史選手のアゴをとらえ、坂田健史選手の動きが一瞬止まります。
4ラウンドもお互いが体をくっつけて接近戦で打ち合う展開が続きます。坂田健史選手が手数でプレッシャーをかけ、亀田大毅選手を後ろに下がらせる場面が目立つようになります。坂田健史選手のステップインが、亀田大毅選手のフットワークを上回っている印象です。
5ラウンドに入っても坂田健史選手の手数が減ることはなく、上下にコンビネーションを散らします。亀田大毅選手も足を止めて負けじと応戦しますが、ガードを下げて戦う亀田大毅選手のほうがクリーンヒットをもらってしまう場面が多く、坂田健史選手よりダメージが深そうですね。
6ラウンドになると、さすがの坂田健史選手も疲れてきたのか、接近戦の打ち終わりでクリンチに行く場面が増えてきます。一方の亀田大毅選手は坂田健史選手のステップインに合わせて力強いカウンターの左フックを打ち込み、主導権を取り返そうという作戦のようです。ここからは我慢比べになりそうですね。
その後も激しい打ち合いが続き、迎えた8ラウンド。亀田大毅選手がアウトボクシングに切り替え、前進する坂田健史選手に対して自分から攻撃を仕掛けます。9ラウンドに入ると、坂田健史選手が主導権を奪い返そうとガンガン前へ出ますが、亀田大毅選手も足を止めて強烈な右ストレートを打ち込み真っ向から応戦。再び壮絶な打撃戦になってきました。
10ラウンドが始まると、亀田大毅選手が距離を取り、飛び込んで左フック、右ストレートを打ち込みます。ラウンド中盤には、亀田大毅選手の左フックが坂田健史選手のアゴをクリーンヒットするなど、ステップインの鋭さが衰えてきた坂田健史選手に対して、亀田大毅選手のカウンターが当たるようになってきましたね。
ラスト2ラウンドはまさに死闘。お互いスタミナが切れた状態で、最後の力を振り絞って連打を打ち込みます。しかし、お互いに決定打を打ち込むことはできず、勝敗は3人のジャッジに委ねられます。結果は3人のジャッジすべてが亀田大毅選手を支持し、初防衛に成功しました。
お互いに死闘を尽くしたすさまじい試合でしたね。試合前半はお互いが打ち合い五分五分の展開でしたが、後半は亀田大毅選手がアウトボクシングに切り替え、カウンターではなく、自分からパンチを出し始めてから、少しずつ試合を優位に進めるようになりました。
終盤の亀田大毅選手はフットワークを生かして坂田健史選手のパンチが届かない位置で戦い、持ち味のスピードで一気に距離を詰め、クリーンヒットを積み重ねることに成功しました。最後はセコンドを含めた作戦の差が勝敗を分けたのではないでしょうか?いずれにしても死闘を尽くした2人の日本人ボクサーに大きな拍手を送りたいです。
試合結果
試合結果 | 亀田大毅選手が坂田健史選手に3-0の判定勝ちを収め、初防衛に成功しました。管理人の採点は115-113で亀田大毅選手の勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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