IBOバンタム級王座決定戦
元2階級制覇 チャンピオン |
ビック・ダルチニャン(アルメニア) 戦績:39戦35勝27KO3敗1分 |
前IBF世界 バンタム級チャンピオン |
ヨニー・ペレス(コロンビア) 戦績:22戦20勝14KO1敗1分 |
ビック・ダルチニャン対ヨニー・ペレスの試合内容
バンタム級を代表する2人の強打者、ビック・ダルチニャンとヨニー・ペレスがトップ戦線生き残りをかけて拳を交えます。前回の試合で、ビック・ダルチニャンはアブネル・マレスに判定負け、ヨニー・ペレスもジョセフ・アグベコに判定負けを喫しています。お互いに負けられない戦いですね。
なお、この試合は前述の4人のボクサーで争われるバンタム級トーナメントの3位決定戦、そしてマイナー団体のIBOバンタム級王座決定戦として行われます。サバイバルマッチを制して、存在感を示すボクサーはサウスポーのビック・ダルチニャンでしょうか?それともヨニー・ペレスでしょうか?注目の生き残り戦です。
試合は開始直後から大きく動きます。軽量級屈指の強打を誇るビック・ダルチニャンが持ち味の強引なボクシングでヨニー・ペレスにプレッシャーをかけます。小柄なビック・ダルチニャンですが、強打と踏み込みの速さを活かして大柄なヨニー・ペレスから主導権を奪う作戦のようです。
1ラウンド中盤には、ビック・ダルチニャンがヨニー・ペレスをロープへ詰めて力強いパンチを連打!ヨニー・ペレスはガードを固めて耐えようとしますが、ビック・ダルチニャンのパンチがガードを突き破り、ヨニー・ペレスの顔面をとらえていますね。
「ダルチニャンの奇襲にペレスがペースを乱されちゃったな。ダルチニャンの動きに全くついて行けないよ」と予想外の立ち上がりに驚く管理人。2ラウンド序盤には、ビック・ダルチニャンがヨニー・ペレスからプッシング気味のダウンを奪い、試合の流れは一気にビック・ダルチニャンに傾きます。
足元がフラフラ状態で必死に戦うヨニー・ペレスですが、ビック・ダルチニャンの強烈な左アッパーをアゴにもらってしまうなど、ヨニー・ペレスはダメージのせいで体がついて行かないようです。タフなヨニー・ペレスがこれだけフラフラになるのですから、前に出たときのビック・ダルチニャンの破壊力は凄まじいモノがありますね。
3ラウンド、4ラウンドは、ヨニー・ペレスが挽回しようと必死に前へ出ようとしますが、ビック・ダルチニャンが打っては離れるボクシングで攻撃の手を緩めず、主導権を渡しません。タフなヨニー・ペレスじゃなければ、倒されてもおかしくないパンチが入っていますね。
「ペレス、いよいよ苦しくなってきたよ」と思い始めた5ラウンド開始直後、ヨニー・ペレスが偶然のバッティングで左目の上を大きくカット!ドクターの判断は試合続行不可能で、試合結果は5ラウンドまでの採点に委ねられます。
結果は3人のジャッジすべてが50-44でビック・ダルチニャンを支持。3階級制覇を狙うビック・ダルチニャンがタフなヨニー・ペレスを真正面から打ち破り、存在感を大きくアピールしました。
ビック・ダルチニャンの良さがヨニー・ペレスの良さを完全に消し去った試合でしたね。試合前は「ダルチニャンが苦戦するんじゃないかな?」と予想していたのですが、結果はビック・ダルチニャンの圧勝でした。バンタム級で「これほど強いビック・ダルチニャン」を観た試合は初めてかもしれません。今後の動向に注目ですね。
ビック・ダルチニャン対ヨニー・ペレスの試合結果
試合結果 | ビック・ダルチニャンが5ラウンド3-0の負傷判定勝ちでサバイバルマッチに勝利。 【公式ジャッジの採点結果】
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