IBF世界バンタム級タイトルマッチ
チャンピオン | ヨニー・ペレス(コロンビア) 戦績:21戦20勝14KO1分 |
挑戦者 | ジョセフ・アグベコ(ガーナ) 戦績:29戦27勝22KO2敗 |
試合内容
コロンビアが誇る強打のヨニー・ペレスとガーナが誇るタフなジョセフ・アグベコが激突する因縁の再戦です。2009年10月に行われた初対決は挑戦者のヨニー・ペレスがチャンピオンのジョセフ・アグベコを判定勝ちを収め、世界タイトル奪取に成功しました。
ヨニー・ペレスとジョセフ・アグベコの再戦は世界タイトルマッチだけではなく、もうひとつの意味を持っています。それはヨニー・ペレス、ジョセフ・アグベコ、ビック・ダルチニャン、アブネル・マレスの4人で争うバンタム級トーナメント。ヨニー・ペレスとジョセフ・アグベコの勝者は決勝で、ビック・ダルチニャンとアブネル・マレスの勝者と優勝をかけて戦います。
勝者がすべてを手に入れる大一番。チャンピオンと挑戦者の立場を入れ替えたリマッチを制するボクサーは長期政権を築こうと突き進むヨニー・ペレスでしょうか?それとも、リベンジに燃えるジョセフ・アグベコでしょうか?世界中のボクシングファンが注目するバンタム級ウォーズの幕開けです。
試合は、前へ出て左右のフックを中心にパンチを集めようとするチャンピオンのヨニー・ペレスに対して、挑戦者のジョセフ・アグベコがフットワークを使って距離を取りながら左ジャブ、右ストレートを狙う予想外の展開で始まります。
ヨニー・ペレスとジョセフ・アグベコの初戦は激しい打撃戦でしたが、初戦で敗れ、世界タイトルを失った前チャンピオンのジョセフ・アグベコは打ち合いを避けて、パワー勝負ではなく、テクニック勝負に作戦を切り替えてきましたね。
「アグベコの左ジャブがおもしろいようにペレスの顔面をとらえているよ。ペレスは完全にリズムを失って、自慢の強打が空回り気味だな」と試合の行方を見守る管理人。ジョセフ・アグベコのアウトボクシングに、ヨニー・ペレスが翻弄されています。
6ラウンドに入ると、チャンピオンのヨニー・ペレスがプレッシャーを強め、勝負に出ます。ヨニー・ペレスは手数を増やしてジョセフ・アグベコをロープを押し込み、力強いパンチを連打。ジョセフ・アグベコも必死に応戦しますが、パンチ力はヨニー・ペレスのほうが上のようです。
「打ち合いが続くと、ペレスが盛り返しそうだぞ」と思った7ラウンド。ジョセフ・アグベコは再び距離を取ってアウトボクシングを徹底し、前へ出てきたヨニー・ペレスに強烈な右ストレートのカウンターを叩き込むなど、試合の主導権を渡しません。ジョセフ・アグベコは初戦の反省を活かし、ヨニー・ペレスの強打を封じ込めていますね。
その後もアウトボクシングに徹するジョセフ・アグベコがヨニー・ペレスのパンチをよけながらカウンターを叩き込む展開が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。結果は3人のジャッジすべてがジョセフ・アグベコを指示。ジョセフ・アグベコがヨニー・ペレスに12ラウンド判定勝ちを収め、世界チャンピオンに返り咲くと同時に、バンタム級トーナメントの決勝進出を決めました。
ジョセフ・アグベコのボクシングがヨニー・ペレスの強打を封じ込めた試合でしたね。ジョセフ・アグベコは初戦の敗北を糧にキッチリと作戦を練り、世界タイトルを取り戻した印象です。一方のヨニー・ペレスは前回と同じ作戦で挑み、上手くかわされてしまいました。
打ち合いを好むファイターのジョセフ・アグベコが、これだけアウトボクシングに徹してヨニー・ペレスを封じ込めるのですから、今回の再戦に備えてジョセフ・アグベコは濃密なトレーニングを積んできたのでしょうね。新しいボクシングスタイルを見せてくれたジョセフ・アグベコに今後も注目です。
ヨニー・ペレス対ジョセフ・アグベコの試合結果
試合結果 | ジョセフ・アグベコが12ラウンド判定勝ちでタイトル奪取に成功。リベンジを果たし、バンタム級トーナメント決勝進出を決めました。 【公式ジャッジの採点結果】
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