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最年長王者バーナード・ホプキンスがチャド・ドーソンを迎えた初防衛戦

WBC世界ライトヘビー級タイトルマッチ

チャンピオン バーナード・ホプキンス(アメリカ)
戦績:60戦52勝32KO5敗2分1無効試合
挑戦者 チャド・ドーソン(アメリカ)
戦績:32戦30勝17KO1敗1無効試合

バーナード・ホプキンス対チャド・ドーソンの試合内容

最年長で世界タイトル奪取の記録を樹立したバーナード・ホプキンスが、3度の世界タイトル獲得経験を持つ元世界チャンピオンのチャド・ドーソンを迎えて初防衛戦を行います。「戦う伝説」バーナード・ホプキンスとボクシングファンの評価が高いサウスポーのチャド・ドーソンが激突する楽しみな新旧対決ですね。

バーナード・ホプキンスは前回のジャン・パスカル戦でボクシング史上最年長の世界タイトル奪取記録を樹立。一方のチャド・ドーソンはアドリアン・ディアコヌに挑戦者決定戦で判定勝ちを収め、今回のチャンスを手にしました。46歳のバーナード・ホプキンスと29歳のチャド・ドーソン。17歳の年齢差がある新旧対決は誰も予想できない衝撃の結末となりました。

試合は、ガードを高く構えて右ジャブを突きながら距離を測定し、左ストレートを狙う挑戦者のチャド・ドーソンに対して、チャンピオンのバーナード・ホプキンスが左右に動きながら飛び込んで右ストレートのカウンターを狙う展開で始まります。

変則ボクシングのバーナード・ホプキンスと教科書のようなボクシングのチャド・ドーソン。正反対のボクシングスタイルを持つボクサー同士のハイレベルなフェイントのかけ合い、心理戦、主導権争いが立ち上がりから繰り広げられています。

2ラウンドに入ると、チャド・ドーソンがさらにプレッシャーを強め、積極的に攻撃を仕掛けます。百戦錬磨のバーナード・ホプキンスですが、長身で懐が深く、瞬発力のあるチャド・ドーソンのボクシングに距離の長さを感じているようです。

「さすがのホプキンスも、懐が深くて速いドーソンをつかまえるのは至難の業だよ。どうやって攻略するかな?」とバーナード・ホプキンスの試合運びに注目する管理人。ところが、2ラウンド残り20秒、世界中のボクシングファンが注目した新旧対決は突然の終焉を迎えます。

バーナード・ホプキンスの右ストレートをダッキングでかわしたチャド・ドーソンが、勢い余って乗りかかってきたバーナード・ホプキンスを右肩でリフトアップして振り払おうとすると、バーナード・ホプキンスがプロレス技の「スパインバスター」のような感じでリングに叩きつけられ、左肩を強打。

「ホプキンス、めっちゃ痛がってるよ。もしかして、試合続行できないんじゃない?」と思っていると、試合終了の合図を知らせるゴングが連打されます。「うぎゃ、これでおしまい?いやー、楽しみな好カードだったんで、めちゃめちゃ残念だな」と落胆する管理人。

バーナード・ホプキンスとチャド・ドーソンの両陣営がリングになだれ込み、不穏な空気が流れる中、衝撃の結末が会場を包みます。「チャド・ドーソンに反則はない。バーナード・ホプキンスの負傷による試合続行不可能」とレフェリーのパット・ラッセルが判断し、チャド・ドーソンが2ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取に成功。バーナード・ホプキンスを破り、ライトヘビー級4度目となる戴冠を果たしました。

えええ!突然の終焉、予想外の結果に頭が混乱しています。試合終了のゴングが鳴り響いたとき、「ノーコンテストかな?それともドーソンの反則負けかな?」と思っていただけに、ビックリの結末です。チャド・ドーソンが左手でバーナード・ホプキンスの右ヒザを持ち上げていたので、今後も物議をかもしそうですね。

試合後のインタビューで、新チャンピオンのチャド・ドーソンは「オレだって、こんな結末をのぞんでないよ。素晴らしい試合がしたかっただけなのに。ハードなトレーニングを積んで、結果がこれかよ。次に戦いたい相手は(一度負けた)ジャン・パスカル。バーナード・ホプキンスとの再戦は意味ないよ」と再戦の可能性を完全否定しました。

一方のバーナード・ホプキンスは「明らかな反則で、ノーコンテストにすべき。もしレフェリーが試合続行できなければTKO負けだと言ってくれたら、オレは片腕だけで戦うつもりだったし、その準備もできていた。でも、レフェリーは何も言わず、突然、試合終了を告げたんだ」と不満を口にしました。

「戦う伝説」としてボクシング界に君臨するバーナード・ホプキンスと「次世代のスーパースター」と誰もが実力を認めるチャド・ドーソンの新旧対決は「真の勝者なき戦い」だったのかもしれません。うーん、再戦で決着をつけるのが一番スッキリする方法だと思うのですが、実現は難しそうですね。せっかくの好カードなのに残念だな。

【追記】

WBC(世界ボクシング評議会)は後日、バーナード・ホプキンス対チャド・ドーソンの試合の再検証を行い、「チャド・ドーソンがバーナード・ホプキンスを故意に投げ飛ばし、ケガを負わせた」と判断。試合結果がチャド・ドーソンのTKO勝ちから無効試合に変更され、バーナード・ホプキンスをチャンピオンに認定しました。

バーナード・ホプキンス対チャド・ドーソンの試合結果

試合結果 チャド・ドーソンが2ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取に成功。初防衛に失敗したバーナード・ホプキンスは王座陥落。※その後、WBCが試合結果を無効試合に変更し、バーナード・ホプキンスが防衛に成功。
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