WBA・WBC世界スーパーミドル級王座統一戦
WBAチャンピオン | アンドレ・ウォード(アメリカ) 戦績:24戦全勝13KO |
WBCチャンピオン | カール・フロッチ(イギリス) 戦績:29戦28勝20KO1敗 |
スーパーシックス・トーナメント決勝戦の試合内容
6人の人気ボクサーが「スーパーミドル級最強」の称号をかけて激突する画期的なトーナメント「スーパーシックス」。2009年10月に開幕したボクシングのビッグイベントは、2011年12月、足かけ2年の月日をかけて決勝の舞台を迎えました。
最終決戦の舞台に駒を進めたボクサーは、WBA世界スーパーミドル級チャンピオンのアンドレ・ウォードとWBC世界スーパーミドル級チャンピオンのカール・フロッチ。アンドレ・ウォードは圧倒的なスピードを誇る攻防兼備のテクニシャン。一方のカール・フロッチは力強い右ストレートが魅力のタフなファイターです。
激戦区スーパーミドル級の頂点を決める大一番。ボクシング界の常識を打ち破ったビッグイベントの頂点に輝くボクサーは、「SOG(神の子)」のニックネームを持つアンドレ・ウォードでしょうか?それとも、「コブラ」の異名を誇るカール・フロッチでしょうか?運命のゴングが鳴り響きます。
試合は、持ち味の攻撃力を生かすため、ガードを下げてジワリジワリ距離を詰めるカール・フロッチに対して、アンドレ・ウォードが思いきり距離を取り、中間距離から左ジャブを突く展開で始まります。アンドレ・ウォードはカール・フロッチの右ストレートを警戒して、慎重な立ち上がりを選んだようです。
1ラウンドは静かな立ち上がりでしたが、2ラウンドに入ると、お互いが距離を詰めてパンチを交換するスリリングな展開が繰り広げられます。力強い左ジャブから右ストレートを狙うカール・フロッチに対して、アンドレ・ウォードは回転の速いフックとアッパーで応戦しています。
「ウォードもフロッチも紙一重でパンチをかわしてるよ。体を密着させた接近戦でパンチが当たらないもんな。すごいディフェンス技術だよ」とハイレベルの攻防を繰り広げている両者に拍手を送る管理人。「スーパーシックス」決勝戦にふさわしい攻防に釘付けです!
「スピードはウォード、パワーはフロッチが一枚上手だね。持ち味を生かして主導権を握るボクサーはどっちかな?」と試合の行方を見守る管理人。4ラウンドに入ると、これまでディフェンスを重視して戦っていたアンドレ・ウォードが自分から積極的に前へ出て、カール・フロッチにパンチを打ち込みます。
アンドレ・ウォードは、カール・フロッチがパンチを打つ前に、自分からパンチを打ち込んでカール・フロッチの勢いを止めようという作戦のようです。カール・フロッチはパンチを出しながら前に出ると、リズムに乗ってドンドン攻めてくるタイプなので、アンドレ・ウォードの作戦はめちゃめちゃ理にかなっていますね。
「勇気とスタミナが不可欠な作戦で、ウォードが勝負に出てきたよ。この作戦が吉と出るかな?それとも、凶と出るかな?」とアンドレ・ウォードのボクシングに注目する管理人。カール・フロッチの強打とプレッシャーを正面から回避する戦法は危険と隣り合わせですが、さすがはアンドレ・ウォード!抜群のテクニックで、カール・フロッチのボクシングを封じ込めています。
「フロッチが後退するなんて、本当に珍しいなあ。ウォードはポジションを頻繁に変えながらパンチを連打して、フロッチに的を絞らせないボクシングを展開しているよ。すげえな、ウォード」とアンドレ・ウォードのボクシング技術の高さ、クレバーな戦いぶりに驚く管理人。ボクシングセンスは超一級品ですね!
一方のカール・フロッチも手数を増やして反撃しますが、アンドレ・ウォードがカール・フロッチの攻撃を封じ込め、パンチの的確さで上回る展開が続きます。アンドレ・ウォードもカール・フロッチも死力を尽くして勝利を目指していますね。ものすごい熱戦になってきました!
試合終盤も一進一退の攻防が続き、どちらも最後まで相手を打ち倒そうとする死闘のまま、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。「スーパーミドル級最強」を決める「スーパーシックス」の勝敗は3人のジャッジに委ねられます。
結果は、3人のジャッジすべてがアンドレ・ウォードを支持。ボクシング界の常識を打ち破った画期的なイベントの最終決戦は、激闘の末、アンドレ・ウォードがカール・フロッチに12ラウンド3-0の判定勝ちを収め、「スーパーシックス」の優勝を飾ると同時に、王座統一に成功しました。
アンドレ・ウォードのスピードとディフェンス技術がカール・フロッチの強打と連打を封じ込めた試合でしたね。「スーパーシックス」の最終決戦にふさわしい激闘を観戦して、改めてボクシングの激しさと美しさを実感しています。めっちゃエキサイティングな試合でした!
勝ったアンドレ・ウォードは、この勝利で「スーパースターの地位」を完全に確立しましたね。ミッケル・ケスラー、アルツール・アブラハム、カール・フロッチの名立たる強豪を次々と撃破してつかんだ「最強の称号」はめちゃめちゃ価値があると思います。しかも、プロの戦績は全勝。まだまだ底をみせていないんですよ!
「スーパーシックス」を完全制覇したアンドレ・ウォードは、「スーパーシックス」に参加せず、独自路線で防衛を重ねる全勝のIBFチャンピオン、ルシアン・ビュテとの統一戦が期待されています。
しかも、ここにきて、ミドル級最強の「驚異の男」セルヒオ・マルチネスが挑戦状を叩きつけるなど、アンドレ・ウォードの周辺が一気に騒がしくなってきました。いずれにしても、スーパーミドル級はアンドレ・ウォードを中心に動いていくことは間違いないさそうです。
個人的には、アンドレ・ウォード対ルシアン・ビュテよりアンドレ・ウォード対セルヒオ・マルチネスが観たいなあ。実現すれば、「高速の超絶テクニシャン対決」ですね。想像するだけで、テンションが上がります!
おしまいに、敗れはしましたが、パワフルなボクシングで「スーパーシックス」を盛り上げてくれたカール・フロッチにも大きな拍手を送りたいです。決してスタイリッシュなボクサーではありませんが、絶対に逃げない無骨な戦いぶりは、めっちゃかっこいいと思います。
スーパーミドル級を代表するボクサーがたくさん参加して名勝負が生まれた「スーパーシックス」を観戦して、「スーパースター対決は最高のプレゼントだなあ」と実感した管理人でした。
アンドレ・ウォード対カール・フロッチの試合結果
試合結果 | アンドレ・ウォードが12ラウンド3-0の判定勝ちで王座統一に成功。スーパーミドル級最強を決めるスーパーシックス・トーナメントの優勝を飾りました。 【公式ジャッジの採点結果】
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