「フロイド・メイウェザーが復帰戦でファン・マヌエル・マルケスと激突(前編)」を読む
中盤に入ると、ファン・マヌエル・マルケスが相打ち覚悟でパンチを打ち込みにいきます。しかし、フロイド・メイウェザーはファン・マヌエル・マルケスのパンチをフットワーク、ボディーワーク、ブロッキングで避けながら、久しぶりの実践を楽しむかのようにパンチを上下に打ち分けて応戦。ファン・マヌエル・マルケスに試合の主導権を渡しません。
6ラウンド中盤には、フロイド・メイウェザーの右ストレートがファン・マヌエル・マルケスの顔面にクリーンヒットし、ファン・マヌエル・マルケスの体が流れます。さらに畳みかけるフロイド・メイウェザーはラウンド終了間際にファン・マヌエル・マルケスをコーナーへ詰めて右ストレートと左フックを狙い打ち!フロイド・メイウェザーが完全に試合を支配しています。
7ラウンドには、自らコーナーへ入り、ファン・マヌエル・マルケスに「打ってこい」と挑発。フロイド・メイウェザーは自分のボクシングとファン・マヌエル・マルケスのダメージを確かめながら試合をコントロール。ラウンドが進むにつれて、ダメージの蓄積と疲労でスピードが鈍ってきたファン・マヌエル・マルケスに対して、フロイド・メイウェザーはますますスピードが上がっている印象です。
終盤はファン・マヌエル・マルケスが必死に手を出して反撃しようとしますが、フロイド・メイウェザーがことごとくパンチを回避。逆に的確なカウンターを叩き込んで試合を支配する展開が続きます。フロイド・メイウェザーはリスク覚悟で倒しに行けば倒せると思うのですが、ファン・マヌエル・マルケスのパンチがまだ残っているので、「安全に倒せれば倒そう」と慎重に戦っていますね。
試合はこのままフロイド・メイウェザーがファン・マヌエル・マルケスにパンチを狙い打ちする一方的な展開で進み、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。結果は3人のジャッジがすべてフロイド・メイウェザーを支持。フロイド・メイウェザーがファン・マヌエル・マルケスを圧倒し、1年9か月ぶりの復帰戦を白星で飾りました。
フロイド・メイウェザーがファン・マヌエル・マルケスを「子ども扱い」した試合でしたね。管理人はファン・マヌエル・マルケスの熱烈なファンなので、試合後は悲しくなってしまいました。パンチを当てる技術に優れるファン・マヌエル・マルケスが信じられないくらい空回り、どうしていいのか分からない状態で最終ラウンドまで戦っていた印象です。
連打型ファイターの代表格であるファン・マヌエル・マルケスはパンチを連打して、手数で相手を追い込むボクサーですが、最初のパンチがときどき当たる以外は全くパンチを入れさせてもらえませんでしたね。フロイド・メイウェザーの「空間を操るディフェンス技術」と「時空を超えるスピード」に改めて脱帽です。
ちなみに、この試合のファイトマネーの最低保障額はフロイド・メイウェザーが1000万ドル、ファン・マヌエル・マルケスが320万ドルです。とんでもないファイトマネーですが、フロイド・メイウェザーのボクシングを観ると、納得させられてしまいます。そして、ファイトマネー以上に実力差を感じた試合内容でした。
試合後、フロイド・メイウェザーのインタビュー中にシェーン・モズリーとバーナード・ホプキンスがリングに上がり、祝福すると思いきや口論になりました。その結果、フロイド・メイウェザー対シェーン・モズリーのスピード対決が実現するわけですが、ボクシングファンとしては、やはりフロイド・メイウェザー対マニー・パッキャオの「パウンド・フォー・パウンド」決定戦が実現してほしいですね。
ボクシング界最強の攻撃力を誇るマニー・パッキャオが打ち勝つのか?ボクシング界最強のディフェンス力を誇るフロイド・メイウェザーが「空間を操るディフェンス技術」と「時空を超えるスピード」で試合を支配するのか?それとも運命のいたずらが宿命の対戦を避けるのでしょうか?対戦が実現すれば「パウンド・フォー・パウンド」決定戦になることは確かなのですが…。ボクシング界の未来を決める運命はいかに?
フロイド・メイウェザー対ファン・マヌエル・マルケスの試合結果
試合結果 | フロイド・メイウェザーが12ラウンド大差の判定勝ちで復帰戦に快勝。 【公式ジャッジの採点結果】
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