WBC世界ライト級タイトルマッチ
チャンピオン | デビッド・ディアス(アメリカ) 戦績:36戦34勝17KO1敗1分 |
挑戦者 | マニー・パッキャオ(フィリピン) 戦績:51戦46勝34KO3敗2分 |
試合内容
2008年3月、ファン・マヌエル・マルケスを下し、アジア人ボクサーとして初の3階級制覇を達成したマニー・パッキャオ。マルコ・アントニオ・バレラ、エリック・モラレス、オスカー・ラリオス、ファン・マヌエル・マルケスなど、名立たるメキシカンボクサーを撃破し、世界的な名声を勝ち得たスーパースターです。今やボクシング界だけでなく、スポーツ界を代表するアスリートですね。
3階級制覇達成からわずか4か月足らずで、4階級制覇に挑戦するパッキャオの相手は、WBC世界ライト級チャンピオンのデビッド・ディアス。タフで好戦的なボクサーで、パッキャオとかみ合うことは間違いなさそうです。階級を上げたパッキャオが、ライト級で戦い続けるディアスの牙城を打ち破れるのか?世界中のボクシングファンが注目する大一番は予想外の展開となりました。
序盤からペースを握ったのはパッキャオ。同じサウスポーのディアスに対して、右ジャブ、右フックを効果的に使い、主導権を握ります。いつもはガードを固めて、グイグイ相手の懐に飛び込んでくるディアスですが、パッキャオが打つたびにポジションを変えて、距離をキープするので、思うような戦い方ができません。
この試合のパッキャオは今までにない戦い方を見せてくれました。本来なら自分からガンガン前に出て行って、左ストレートを打ち込むボクサーなのですが、この試合は右ジャブで相手との距離を測りながら、フットワークを上手く使ったアウトボクシングを展開します。相手がドンドン攻めてくるディアスなので、このようなファイトプランを立てたのだと思いますが、この試合は管理人が観たパッキャオのベストファイトです。
試合は、パッキャオが全くディアスを寄せ付けず、9ラウンド、左ショートのカウンターでKO勝ち。前のめりに崩れるディアスの姿がパッキャオの完璧なボクシングを象徴していたと思います。この試合内容なら、ライト級、スーパーフェザー級でパッキャオに勝てるボクサーはいないのではないでしょうか?管理人はもしパッキャオに勝てるボクサーがいるとしたら、それはWBO世界スーパーフェザー級チャンピオンのホアン・グスマンだと思うのですが、実現しない幻のカードになりそうです。
アジア人ボクサーとして初の4階級制覇を達成したパッキャオ。一部では、WBA世界スーパーフェザー級チャンピオンのエドウィン・バレロとの対戦が噂されていますが、果たしてパッキャオの次なる野望はライト級タイトルの統一なのか、新たなビッグマッチなのか、それとも5階級制覇なのか?世界タイトルを次々と飲み込むパックマンの躍進から今後も目が離せませんね。
試合結果
試合結果 | マニー・パッキャオが9ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取。アジア人ボクサーとして初の4階級制覇を達成。 |