NABF・NABO北米スーパーウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | ウィリー・リー(アメリカ) 戦績:22戦17勝11KO5敗 |
挑戦者 | バーネス・マーティロスヤン(アメリカ) 戦績:25戦全勝16KO |
試合内容
世界中のボクシングファンが注目する全勝のホープ、バーネス・マーティロスヤンが、サウスポーの技巧派ボクサー、ウィリー・リーと激突します。アルメニア出身で、4歳の時にアメリカへ移住したバーネス・マーティロスヤンは、アテネ・オリンピックにアメリカ代表として出場した経験を持つアマチュア・エリート。
アテネ・オリンピックの予選では、アンドレ・ベルトやティモシー・ブラッドリーに勝利し、ウェルター級アメリカ代表の座を手に入れた実力者です。ちなみに、アンドレ・ベルトはバーネス・マーティロスヤンに敗れたため、両親の生まれ故郷であるハイチ代表としてオリンピックに出場することになりました。
バーネス・マーティロスヤンのボクシングは、同じアルメニア出身の強打者、アルツール・アブラハムやビック・ダルチニャンに似て破壊力抜群。世界中のボクシングファンが次世代のスーパースター候補として注目するバーネス・マーティロスヤンは、サウスポーのウィリー・リーに対して、どんなボクシングを展開するでしょうか?
試合は、バーネス・マーティロスヤン、ウィリー・リーのどちらも真正面からパンチを打ち込もうとするスリリングな戦い。リーチの長いサウスポーのウィリー・リーに対して、右構えのバーネス・マーティロスヤンは、左ジャブ、右ストレート、左フックで真っ向勝負を仕掛けています。立ち上がりを観る限り、サウスポーは苦手じゃないようです。
1ラウンド2分には、バーネス・マーティロスヤンが中間距離の右ストレートをウィリー・リーのアゴに叩き込み、ウィリー・リーの腰が一瞬落ちます。「うわ、強烈!」と思わず口にする管理人。体が柔らかいウィリー・リーでなければ、ダウンしてもおかしくないほどの威力です。
さらに畳みかけるバーネス・マーティロスヤンは3ラウンド中盤、ウィリー・リーの右フックに合わせて、右ストレートのカウンターを打ち込み、ダウンを奪います。タフなウィリー・リーは何とか立ち上がりましたが、最後はバーネス・マーティロスヤンが左右のフックの連打から右ストレートを打ち込み、ウィリー・リーが再びダウンしたところでレフェリーが試合をストップ。バーネス・マーティロスヤンが完勝でデビューからの連勝を26に伸ばしました。
バーネス・マーティロスヤンの良さばかりが出た試合でしたね。アルツール・アブラハムやビック・ダルチニャンに比べて、攻防のバランスが良いボクサーなので、「空回って大差の判定負け」というパターンに陥りにくいと思います。自分から攻めることもできて、カウンターも上手い!接近戦で打ち合った時の実力は未知数ですが、近い将来、世界チャンピオンベルトを腰に巻く姿が想像できるボクサーですね。今後も注目です!
試合結果
試合結果 | バーネス・マーティロスヤンが3ラウンドTKO勝ちでタイトル獲得。 |