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フェルナンド・モンティエル

小さな体から放たれるパワフルな連打が魅力の人気ボクサー

メキシコ出身のフェルナンド・モンティエルは、抜群の当て勘とタイミングを誇る好戦的なボクサーです。フェルナンド・モンティエルの代名詞と言えば、軽量級離れしたパワフルな連打!手数の多さだけでなく、急所を打ち抜く的確さを兼ね備えた連打はフェルナンド・モンティエルの大きな魅力です。

軽量級屈指の攻撃力を誇るフェルナンド・モンティエルを支えるパンチは左フック。顔面、ボディーへ打ち分けるフェルナンド・モンティエルの強烈な左フックは対戦相手にとって、最も厄介なパンチです。左フックに加え、左ジャブと左アッパーがフェルナンド・モンティエルの調子を測るバロメーターだと思います。

「左のパンチ」に絶対的な自信を持つフェルナンド・モンティエルは1996年12月にプロデビュー。2ラウンドTKO勝ちを飾ると、デビューから11連続KO勝利を記録し、一躍脚光を浴びます。その後、ひとつの引き分けを挟んで迎えたプロ22戦目。初の世界タイトル挑戦のチャンスを手にします。

悲願のタイトル奪取に燃えるフェルナンド・モンティエルは、WBO世界フライ級チャンピオンのイシドロ・ガルシアを7ラウンドTKOで撃破。無敗のまま世界タイトル奪取に成功します。デビューから世界タイトル獲得まで22人のメキシコ人ボクサーと戦い、敗北を味わうことなく世界チャンピオンの座に君臨したのです。

フライ級の世界タイトルを獲得したフェルナンド・モンティエルは3度の防衛に成功した後、2002年6月、2階級制覇をかけてWBO世界スーパーフライ級チャンピオンのペドロ・アルカザールに挑戦。6ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取に成功し、2階級制覇を達成します。

破竹の快進撃を続けるフェルナンド・モンティエルですが、2003年8月、まさかの落とし穴が待っていました。無敗の2階級制覇チャンピオンはサウスポーのマーク・ジョンソンと対戦。強打を封じ込められ、僅差の判定負けでタイトル防衛に失敗してしまいます。デビューから29戦目の初黒星でした。

2004年1月に3ラウンドTKO勝ちで再起を果たしたフェルナンド・モンティエルは3連勝を飾って迎えた2005年4月、イバン・エルナンデスの持つWBO世界スーパーフライ級タイトルに挑戦。7ラウンドKO勝ちで失ったタイトルを取り戻し、再び世界チャンピオンの座に君臨します。

王座返り咲きに成功したフェルナンド・モンティエルは、2度の防衛に成功して迎えた2006年5月。バンタム級へ階級を上げ、3階級制覇をかけてジョニー・ゴンサレスと拳を交えます。しかし、結果は12ラウンド僅差の判定負け。ジャッジの1人はフェルナンド・モンティエルを支持した惜敗でした。

3階級制覇に失敗したフェルナンド・モンティエルですが、その後、スーパーフライ級へ戻り、世界タイトルを5度防衛。実戦を重ねてボクシングを磨きながら、2009年3月、再び3階級制覇に挑戦します。

WBO世界バンタム級暫定王座決定戦に出場したフェルナンド・モンティエルはアルゼンチン出身のディエゴ・シルバを3ラウンドTKOで撃破。世界中のボクシングファンに「軽量級にモンティエルあり!」を強烈にアピールした見事な偉業達成でした。

3階級制覇を成し遂げたWBO世界バンタム級チャンピオンのフェルナンド・モンティエルは2010年4月、日本へ乗り込み、WBC世界バンタム級チャンピオンの長谷川穂積選手と激突します。世界中のボクシングファンが注目する王座統一戦で、長谷川穂積選手に4ラウンドTKO勝ちを飾ったフェルナンド・モンティエル。試合巧者の「メキシコの狼」が「日本のエース」からタイトルを奪った圧巻の勝利でした。

バンタム級の王座を統一し、ますます輝きを増すフェルナンド・モンティエルは2011年2月、「軽量級最強」の呼び声が高いノニト・ドネアと激突。「バンタム級最強」をかけたビッグマッチでしたが、結果は、フェルナンド・モンティエルがノニト・ドネアの強打に沈む2ラウンドTKO負け。プロ初のKO負けは「フィリピンの閃光」に顔面の骨を砕かれた衝撃の黒星でした。

屈辱の王座陥落からわずか4か月でリングに復帰したフェルナンド・モンティエルは再起戦でネオマール・セルメニョと激突。3ラウンドKO勝ちを飾り、再起戦に勝利します。フェルナンド・モンティエルが得意のボディーブローを有効に使い、元世界チャンピオンのネオマール・セルメニョを圧倒した内容でした。

快勝でトップ戦線へ復帰したフェルナンド・モンティエルですが、2011年11月にまさかの黒星を喫してしまいます。タフなビクトル・テラサスと拳を交えたフェルナンド・モンティエルは、5ラウンドにダウンを奪われるなど苦しい試合展開が続き、結果は12ラウンド判定負け。タイトル挑戦が遠のく痛恨の黒星を喫してしまいます。

まさかの敗北を喫したフェルナンド・モンティエルは4階級制覇へ向けて2012年3月にリングに復帰。アンキー・アンコタの粘り強いボクシングに手を焼く場面がありましたが、9ラウンドKO勝ちを飾り、健在ぶりをアピールします。フェルナンド・モンティエルの芸術的なコンビネーションブローがアンキー・アンコタをリングに沈めた試合でした。

数々の強豪と拳を交えながら3階級制覇の偉業を成し遂げたフェルナンド・モンティエル。小さな体に爆発的な攻撃力を秘めた「メキシコの狼」は悲願の4階級制覇を達成し、再び世界チャンピオンに返り咲くことができるでしょうか?抜群の人気を誇るフェルナンド・モンティエルに今後も注目しましょう。

フェルナンド・モンティエルのプロフィール

本名 フェルナンド・モンティエル・マルチネス
ニックネーム コチュリート(小さな狼)
誕生日 1979年3月1日
戦績 53戦47勝34KO4敗2分
獲得タイトル
  • WBO世界フライ級タイトル
  • WBO世界スーパーフライ級タイトル
  • WBO世界バンタム級タイトル
  • WBC世界バンタム級タイトル
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