サウル・アルバレスとポール・ウィリアムスの新旧対決が実現へ

スーパースターの階段を駆け上がる「メキシコの至宝」サウル・アルバレスが9月15日（日本時間9月16日）に2階級制覇の実績を誇るポール・ウィリアムスと対戦することが発表されました！シェーン・モズリー戦に続き、サウル・アルバレスがビッグマッチの扉を開こうとしています。

ゴールデンボーイ・プロモーションズ代表のオスカー・デラホーヤによると、正式なサインはまだですが、両陣営とも契約に合意していて、ラスベガスのMGMを舞台に最終調整に入っているようです。壮絶な死闘の予感をビシバシ感じる新旧スーパースター対決ですね。

【Photo:The Ring Magazine】

21歳のサウル・アルバレスは最も将来を期待されるメキシコ出身のスーパースター。2012年5月にベテランのシェーン・モズリーを撃破し、4度目のタイトル防衛に成功した若き世界チャンピオンです。オスカー・デラホーヤが「カネロ（アルバレスのニックネーム）はベストなボクサーと戦い続けることをのぞんでいるんだ」と語るように、シェーン・モズリーに続き、危険な相手を選んできましたね。

一方のポール・ウィリアムスは、ウェルター級とスーパーウェルター級の2階級を制覇した長身のサウスポーです。セルヒオ・マルチネスやアントニオ・マルガリートに勝利した経験を持つ強豪。長身のサウスポーで、しかも懐が深いことから「強豪が対戦したがらないボクサー」として有名です。

【Photo:The Ring Magazine】

ここ数年のポール・ウィリアムスはセルヒオ・マルチネスとの再戦で壮絶なKO負けを喫したり、エリスランディ・ララに論議を呼ぶ僅差の判定勝ちをおさめたりと、以前に比べて好不調の波が激しいボクシングが続いています。連勝を重ねていたときほどの安定感は確かにないかもしれません。

しかし、負けたときのイメージが強烈なため、実力に対して正当な評価を受けていなかったという見方もできると思います。実際、プロで喫した黒星はわずかに2つだけなんです。しかも、敗れたセルヒオ・マルチネスとカルロス・キンタナのどちらにも一度は勝っているんですよね。

ゴールデンボーイ・プロモーションズCEOのリチャード・シェイファーが「アルバレス対ウィリアムスの試合を発表したとき、たくさんのボクシング関係者から『なぜカネロをウィリアムスと戦わせる必要があるんだ？ウィリアムスが勝つよ。彼はカネロにとって、危険すぎる相手だ』と言われたよ」と語ったように、サウル・アルバレスのキャリアで「一番高い壁」になると思います。

しかし、大きな困難とわかっていながら、サウル・アルバレスはポール・ウィリアムス戦を希望したのです。シェーン・モズリー戦で世界中に強烈なインパクトを与え、さらなる高みを目指そうとするサウル・アルバレスの心意気が感じられる、すばらしいマッチメイクだと思います。

ビッグマッチにハングリーな2人のボクサーが拳を交える新旧スーパースター対決。輝く未来を引き寄せるボクサーは、若き世界チャンピオンのサウル・アルバレスでしょうか？それとも、王座返り咲きを狙うベテランのポール・ウィリアムスでしょうか？ボクシングの歴史に残る名勝負になるかもしれませんね。楽しみすぎる好カードです！

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