若きスーパースターのエイドリアン・ブローナーとアントニオ・デマルコが激突へ

次世代のスーパースターとして、世界中のボクシングファンが注目するエイドリアン・ブローナー。2階級制覇を目指し、ライト級へ転向するエイドリアン・ブローナーが11月17日（日本時間11月18日）にアントニオ・デマルコが持つWBCタイトルに挑戦することが決まりました。

抜群のスピードと強烈な連打を誇るエイドリアン・ブローナーと長身サウスポーのアントニオ・デマルコ。いやー、すばらしいマッチメイクじゃないですか！勝ったボクサーがライト級の主役に躍り出る大一番ですね。

【Photo:The Ring Magazine】

24戦全勝のパーフェクトな戦績を誇るエイドリアン・ブローナーは、サウル・アルバレスと並び、次世代のボクシング界を担う逸材として期待される23歳のスーパースターです。パンチのスピードと試合を決め切る決定力は超一級品ですね。

前回のビセンテ・エスコベド戦で、減量に失敗して世界タイトルを剥奪された苦い過去があるだけに、アントニオ・デマルコ戦は2階級制覇と名誉挽回をかけた負けられない戦いになります。

一方のアントニオ・デマルコは、身長177センチのサウスポー。サウスポーの利点と懐の深さを生かした中間距離のボクシングを得意としています。スピードやパンチ力はエイドリアン・ブローナーに及びませんが、自分の長所と短所をよく理解しているクレバーなボクサーです。

エイドリアン・ブローナー対アントニオ・デマルコの決定を知ったとき「ブローナーのスピードがあれば、距離の違いは問題にならないと思うけど、デマルコは戦績以上に手強いボクサーだよ。ブローナーの潜在能力を確認する絶好の機会じゃないかな？」とワクワクしました。

【Photo:The Ring Magazine】

アントニオ・デマルコは2敗していますが、内容は駆け出しの頃に喫した判定負けとエドウィン・バレロに敗れたTKO負けです。エドウィン・バレロに関しては「相手が悪かった」と思います。決して派手なボクサーではありませんが、自分のボクシングをよく理解している強みがあります。

失った世界タイトルを取り戻すチャンスを手にした王座決定戦でホルヘ・リナレスを撃破し、2度目の防衛戦でジョン・モリナを1ラウンド44秒で一蹴するなど、最近のアントニオ・デマルコは自信を深めた戦いぶりが目立っています。

エイドリアン・ブローナーの有利は動かないと思いますが、「勝って当たり前。ファンの希望はKO勝ち」のエイドリアン・ブローナーに対して、アントニオ・デマルコは「失うものは何もない」というスタンスで戦うことができます。いろんな意味で、エイドリアン・ブローナーの真価が問われるタイトルマッチになりそうですね。

スーパースターの道を一直線に突き進むエイドリアン・ブローナー。2度目の王座戴冠を果たし、自信を手に入れたアントニオ・デマルコ。「自信満々の両雄」が激突する大一番で勝利を手にするボクサーはどちらでしょうか？めちゃめちゃ興味深い試合になりそうですね。

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